生薬薬草探訪

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地黄(ジオウ)

【学名】Rehmannia glutinosa

地黄(ジオウ)

修治法(加工)の違いにより以下の三種類に分けられます。
●乾地黄: 地黄の根を採取後、天日干しして乾燥させたもので、一般的には地黄といえば乾地黄を指します。
●生地黄: 採取後、陰干ししたもの。新鮮な根茎のため、季節により入手が可能ですが、日本ではほとんど流通していません。
●熟地黄:生地黄を砂仁酒につけて蒸したうえ、天日干したものが塾地黄となります。この修治には手間がかかり、良質の熟地黄をつくるにはこの作業を9回も繰り返します。砂仁(縮砂)酒で蒸すことにより胃を保護する働きが高まります。また生地黄は血圧を上げる働きがあり、熟地黄は血圧を下げる作用があります。同じ生薬でも修治法により作用が反対になることがあるのです。

【産地】河南、浙江、河北、湖南、四川など

【性味】甘、微温

【帰経】心、肝、腎経

【主な薬効】清熱、養血・補血、滋陰  
乾地黄は清熱、養血に優れ、熟地黄は補血、滋陰の働きがあります。

【漢方処方】四物湯 、十全大補湯、炙甘草湯 、きゅう帰膠艾湯、 三物黄ごん湯 、六味地黄丸、八味地黄丸、牛車腎気丸、荊芥連翹湯、柴胡清肝湯、五淋散、当帰飲子 、竜胆瀉肝湯、 温清飲 、消風散、 疎経活血湯 、潤腸湯 、人参養栄湯、 七物降下湯など

【使用上の注意】
胃にもたれることがあるので、胃弱の方は注意すること。

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