平蔵の寺子屋通信

血の病 “血熱”

中医学的に血液の病的状態を表す言葉に「血熱」があります。それは熱を帯びた血液の状態を指します。

血熱を引き起こす原因
●食生活の乱れ・・脂っこく味の濃い食べ物、肉類、辛い刺激物などを過度に摂取したりアルコールの多飲などが原因になることがあります。
●ストレス・・ストレスやイライラにより気の発散がうまくいかないと血熱の原因となることがあります。
●ウイルス、細菌の感染・・・体内に侵入した細菌やウイルスに対する生体の免疫反応が発熱や腫脹、痛み、出血などを引き起こすことがあります。

血熱と思われる症状
のぼせ易く、イライラして顔を赤らめる、生理前に赤いニキビができ易い、月経過多、舌の色が真っ赤から濃い赤、喉や口が渇く、出血傾向(鼻血、血尿、血便、血痰など)がある、微熱や発熱が多いなどです。*出血傾向だけで血熱だとは言えません。

血熱の対策
●食生活の改善・・規則正しい食生活、バランスの良い食事が欠かせません。
●ストレスを回避する・・あまりストレスを抱え込まない工夫が必要です。
●適度な運動・・身体を動かすことにより、気の巡りや血流を改善し老廃物の排出を促進します。
●睡眠時間の確保・・十分な睡眠と休養は気力体力を回復させ、気血の循環を良くします。

処方
血熱の状態に用いる漢方薬処方例 黄連解毒湯
内容生薬
黄連(オウレン),黄ごん(オウゴン),黄柏(オウバク),山梔子(サンシシ)
比較的体力があり、のぼせ気味で顔色赤く、いらいらする傾向にある次の症状の方に用いられます。鼻出血、不眠症、ノイローゼ、胃炎、二日酔い、血の道症、めまい、動悸
自己判断せずにご相談ください。