漢方コラム「通信」

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慢性肝炎と耳の症状

梅香る季節となっております。
何年か前のちょうど今時分、C型肝炎の相談を受けました。体に多少のだるさを感じるものの、これと言った自覚症状もなく普段通りの生活でしたが、肝機能の数値が悪く気になっていると言います。また他に耳の閉塞感も気になる症状として挙げておられました。

早速体質に合う漢方薬(小柴胡湯加桔梗石膏)を調合しお飲み頂きましたところ、耳の症状が改善、数ヵ月後には肝機能の数値も良くなっているという、うれしい報告を聞かせて頂きました。

漢方薬の応用範囲は実に広く、一つの薬方で様々な症状に用いられるのは西洋医学にない点ではないでしょうか。例えばかぜの代表処方として知られている葛根湯は古書によると太陽病期に用いるとあります。疾患ではなく病状の部位や進行の度合いにより、腰痛、筋肉痛へと応用されるのと同じことです。肝臓は「沈黙の臓器」といわれ、無症状の場合も少なくありません。早めの対策をお勧めいたします。

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