漢方コラム「通信」

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慢性疲労による不快な寝汗

毎日記録的な暑さで寝苦しい夜を過ごされた方も多いのではないでしょうか。
朝は爽快な気分で目覚めたいものです。ある70代の方です。寝汗の症状を訴えて来店されました。寝汗は本来、睡眠中の体温を下げる生理的現象ですが、過労や自律神経の乱れにより、全身に浴びるような汗をかいたり、暑苦しさのあまり、何度も目覚める方もいらっしゃいます。これを中医学では盗汗(とうかん)といい、体質の偏りの指標とされています。この方にはこれまでさまざまな既往症があり、疲労もピ-クに達し慢性疲労の状態でした。

早速、人参、黄耆(おうぎ)などの入った漢方薬をお飲み頂き、しばらくして「調子が良い」と大変に喜ばれた経験があります。漢方はいつでも陰、陽、虚、実、寒、熱などの体質や症状の見極めを重視しますが、日頃からスポ-ツなどで身体を鍛え、疲れたらきちんと休むことも大切です。食事面では黒豆や納豆などのタンパク質をしっかり摂ることをお勧めします。

お困りの方はご相談下さい。

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慢性疲労のタイプ

ストレス疲れ

職場や家庭内の様々な人間関係のなかで過度なストレスが脳の疲労を招きます。実際には脳にある「大脳辺縁系」が刺激され、その結果視床下部にダメージを受けます。視床下部は自律神経系、ホルモン、免疫系統などの中枢です。これらの制御が上手く働かず慢性的な疲労を感じると言う訳です。

肉体を酷使した結果あるいは酷暑などの環境的要因や病気の連鎖などにより慢性的な疲労に陥ることもあり得ます。規則的な睡眠や生活環境を整えることが大切です。

慢性疲労の原因

先に記したように大脳辺縁系(海馬、扁桃体など)にストレスがかかり自律神経系、ホルモン系の中枢である視床下部にダメージを受けます。まじめで頑張り屋、協調性を大切にする人ほど疲労感を感じやすいかもしれません。

本来人は日中活動し、夜は休息を取るように体内時計がセットされています。就寝時間を遅くなったり昼夜逆転するような生活が続くと脳がヒートアップした状態が続き、クールダウンできなくなってしまいます。規則正しい生活を心掛けましょう。

脳細胞を活発にするにはタンパク質をはじめビタミン、ミネラルのバランスが欠かせません。鉄分の不足や無理なダイエット、コンビニに偏った食生活を改めましょう。

漢方薬による慢性疲労の治療

精神的な疲労と肉体的疲労と二分されるものではありませんが、それぞれの疲労の観点から慢性疲労の状態と体質、環境などを考慮してお飲み頂きます。漢方薬は気を補う薬方が種々あり、体力の回復に効果的です。また同時に自律神経やホルモンのバランスを整えることにより疲労感改善の可能性があります。お悩みの方はご相談ください。

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