漢方コラム「通信」

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皮膚のかゆみと戦いつづけた90代の男性

老若男女を問わず皮膚炎に悩む方は多く、その症状もさまざまです。なかでも、この時期から冬場にかけて増えるのが、当然ながら乾燥性の皮膚のトラブルです。埼玉在住、90代の男性はお孫さんが付き添っての来店でした。もう何十年も皮膚のかゆみと闘ってこられた方でしたが、なかなか改善されないご様子でした。この方に症状だけでなく体質をも考慮した漢方薬をお飲みいただいたところ、月を追うごとにかゆみが緩和し、もっと早く漢方と出合っていればともらしておられました。

薬方には当帰、芍薬など血を補うもの、肌を丈夫にする黄耆(おうぎ)などが入っており、乾燥性の皮膚炎に用いられます。ただし、炎症による皮膚の赤みがあまりひどくないのが条件の1つです。年を重ねると、造血機能が停滞し、潤いがなくなるのは自然ですが、漢方薬を飲むことにより、体全体の血の巡りがよくなり、皮膚に張りと潤いが出て、内容成分の何首烏(かしゅう)の滋養強壮の働きにより元気を取り戻せます。部分的な治療も大切ですが、体質に合った漢方は体全体の調子を整え、健康に役立ちます。

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皮膚掻痒症

痒いと思って患部を観ても、特に湿疹や蕁麻疹などの目立った症状がない皮膚のかゆみを皮膚掻痒症と言い、ご高齢の場合は老人性皮膚掻痒症とも言われます。上記の症例のように冬場の乾燥などでかゆみが強くなるケースがあります。

養生と漢方薬

乾燥肌の場合は患部が広範囲に及ぶことが多くスキンケアーと同時に、中から治す漢方薬の服用が効果的です。かゆみにお困りの方は是非ご相談ください。

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