漢方コラム「通信」

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辛い喘息を克服した10代の少年

季節の変わり目、体調を崩しやすいころとなりました。

この時期の来局者に多いのが、アレルギー疾患の代表ともいわれる喘息です。喘息は気道の閉塞(へいそく)と炎症を特徴としますが、アレルギーだけでなく、感染や運動などをきっかけに発作が起こることもあるようです。漢方では、あくまでも、発作の状態や体質の見極めが大切となります。
 十五歳の少年、くしゃみと水ばなが出て、その後、呼吸が苦しくなるのです。これがいわゆる喘鳴(ぜんめい)状態。そうなると二、三日は学校を休んでしまうことになり、九、十月の台風の来るころは最悪でした。この方に早速漢方薬をお飲みいただくと、気分もよく発作は寛解しているというので二年ほど飲み続けてもらって、喘息を克服いたしました。 この処方には、八つの生薬が含まれており、麻黄(まおう)、五味子(ごみし)、が発作を抑え、乾姜(かんきょう)、細辛(さいしん)が体内の水分を調整します。全般的に温性の生薬となっているので、色の濃い痰(たん)が出たり、空咳(からせき)の出る方には逆効果となることもあります。 発作の状態や個人差もありますので一概には言い切れないのですが、喘息には漢方薬が合うケースが多いようです。経過を見ると、風邪を引きにくくなり血色がよくなるなど、服用している方の活力も高まっているようにも感じます。

思い当たる症状がある方は、ぜひ一度、ご相談ください。

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