漢方コラム「通信」

キーワード: 

夏バテで疲労感の強い方にお勧めいたします

一ロに夏バテといっても症状はいろいろ、また原因もいろいろあるでしょう。
今年の夏は猛暑続きなので、発汗とともに体力を消耗し、動悸(どうき)、息切れといった症状が現れることがあります。生活を快適にするはずのクーラーが体表の毛細血管を収縮させるため、血行不良を招き、急激な温度変化が体温を調整する自立神経に負担になるので、疲れたり、下半身のむくみ、頭痛といった症状の原因になります。こうした体調の乱れこそが、現代の夏バテと言えるでしょう。

さいたま市在住の二十代の女性。元来胃腸が弱かったようですが、夏の暑さもあって、食欲不振に陥ってしまいました。この方には、六君子湯(りっくんしとう)を服用していただき、体調がよくなりました。不規則だった生理も戻ってきました。
 これは、人参、白朮(びゃくじゅつ)、茯苓(ぶくりょう)といった生薬が消化の働きを助けたためです。また、気力が充実したことで、生理的なリズムも回復したのだと思われます。 夏バテで疲労感がより強い方には、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)、十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)のように、人参と黄耆(おうぎ)の生薬のペアが含まれる漢方薬で体力を引き上げるとよいでしょう。これらの生薬には、胃や腎臓などの下垂も引き上げる働きがあります。 東洋医学では、現在悩んでいる症状だけでなく、体質や体全体のバランスなども考えて薬をお飲み頂きます。

漢方薬で体質を良くし、夏バテを乗り切ってください。

無料相談はこちら