漢方コラム「通信」

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蓄膿症による頭痛で悩んでいた男性

昨年暮れにある30代男性の方より慢性副鼻腔炎の相談を受けました。症状はすでに長期化しており、頭痛にも悩まされていました。早速漢方薬をお飲み頂き、翌月には鼻の通りが良くなり頭痛も軽減している様子です。漢方薬には炎症を鎮める知母(ちも)、百合(びゃくごう)、枇杷葉などの生薬や鼻粘膜の血流を改善する辛夷(しんい)が含まれています。入浴中に鼻の通りが良くなる経験をされた方がいると思いますが、この方には鼻粘膜の血流改善は欠かせません。また同時に解毒するつまり膿を排出することも必要です。

明治から昭和にかけて日本漢方の礎を築いた森道伯師は体質を三つに分類し、その一つとして排膿、解毒する力が不足している解毒症体質を揚げ、漢方治療をされていました。普段より栄養の摂取は欠かせませんが、甘いものをある程度控え、不足しがちな緑黄色野菜をしっかり摂ることが解毒にもつながります。蓄膿症などの鼻炎でお悩みの方は養生と共に体質に合った漢方薬をお勧めいたします。  §タウン通信連載記事§

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蓄膿症とは

風邪などの原因により鼻腔の炎症から副鼻腔(前頭洞、篩骨洞、蝶形骨洞、上顎洞)まで感染が広がった場合は慢性副鼻腔炎いわゆる蓄膿症と言われます。

慢性副鼻腔炎の原因

風邪などによる病原菌の感染や虫歯や歯周病など口腔内の病気から感染することがあります。またもともと鼻の軟骨が曲がっている鼻中隔湾曲症から膿が溜まり蓄膿症になることもあり得ます。

西洋医学の治療

副鼻腔内の洗浄と抗生物質による薬物治療です。それでも良くならない場合は外科的な手術となります。

漢方薬による蓄膿症(慢性副鼻腔炎)への対応

慢性化した副鼻腔炎の方がしばしばご来店になります。上記コラムにあるような体質的な要素が絡んでくるケースが多くあります。自覚症状と体質にマッチした漢方薬でからだが治すのを手助けします。慢性副鼻腔炎の場合は根気よくご継続頂く事が大切です。お悩みの方はご相談ください。

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