漢方コラム「通信」

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口唇炎に悩む40代女性の改善例

梅がほころび春の訪れを感じます。

ある40代の女性から口唇炎の相談を受けました。初来店は10月でしたが唇はかさつき、冬場にかけて腫れ上がり、リップクリームは30分程で乾燥すると言います。改善を願って漢方薬をお飲み頂きましたがあまり変化が見られません。その後試行錯誤の末に漸く症状は緩和し、今年の冬は楽に過ごせたと喜ばれました。薬方には人参、牡丹皮、呉茱萸(ゴシュユ)、当帰などの生薬を含み、胃腸を整え末梢の血行を改善します。

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東洋医学では唇は五臓六腑で言う脾(胃腸)と関係づけられます。この考えから胃腸の働きを助け口唇炎の改善を期待しましたが思うようにいかず、冷えや体力なども考慮してから快方に向かったと言う訳です。患部だけでなく体質的な判断、つまり「木を見て森を見る」大切さを教えられました。剥脱性口唇炎などでお悩みの方にはご相談ください。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・タウン通信コラム2015/03/18

口唇炎は主だったものとして以下の3種類が挙げられます。炎症による荒れや腫れにより口を大きく開けられなかったり、かゆみや痛みを堪えながら飲食物を摂っていらっしゃる方もしばしばです。

口唇炎の種類

剥離性口唇炎before

唇の皮が頻繁に剥離して落屑を繰り返します。元来患部に痛みやかゆみはないのですが剥離することにより粘膜が薄くなり、ヒリヒリ感や痛みを感じます。病院ではステロイド剤、ワセリン、アズノール軟膏またビタミン剤が処方されますがなかなか改善しません。ご来店の方は患部が顔面ということもあり非常にナイーブになっている方が多くおられます。上記のコラムのように東洋医学的には唇は胃腸と関連付けられますが、必ずしもそうではなく患部のみならず体質的な脾虚や肝鬱症状にも対応する必要があります。

剥離性口唇炎after

次は当店ご来店者の改善例の一つです。上の写真の状態から2か月程服用した位から、かさぶたが随分と小さくなり目立たなくなってきました。まだ完全に治っている訳ではありませんが、徐々に剥脱の部分が小さくなり改善へ向かいました。最初は漢方薬は効くの??という感じで、諦め気味でもありましたが症状が改善するにつれて気持ちも明るくなり、それも症状改善の後押しになっていると思います。

口唇炎に漢方薬

特に接触性口唇炎の場合は疑わしき原因を取り除くことが大切です。それでも症状に改善がない場合は患部の様子や体質的要素なども考えを合わせた漢方薬をお勧めいたします。漢方薬で改善の可能性があり選択肢の一つです。剥脱性口唇炎をはじめ唇の症状でお悩みの方は是非ご相談ください。

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