漢方コラム「通信」

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高齢者の長引く風邪

新年をいかがお過ごしですか。

ある70代男性のご相談です。昨年の暮れあたりから風邪をこじらせて微熱が下がらず、食欲もなく便の出も悪くなってしまいました。また少し身体を動かしただけでも、動悸がしてしまい体力の低下を強く感じておりました。奥様も同様の症状で同じ漢方薬をお飲み頂きすぐに回復しました。しかし肝心のご主人はまだだるいご様子で焦りを感じているようでした。そこで漢方薬を変更して継続してお飲み頂きましたところ、漸く回復に向いご本人からは「漢方薬で助かった」と言って頂けました。漢方薬は一回目よりも二回目の方がより弱く虚証向けの柴胡剤で麦門冬、炙甘草などを含む薬方と組み合わせてお飲み頂きました。同じような症状であっても奥様とは虚実にずれがあったのかもしれません。また長引く微熱で津液(しんえき)つまり体液が不足していたとも考えられます。

しばしばお客様に「強い漢方を下さい」と言われますが体質、症状を無視して強い漢方薬をお飲み頂いても効きません。体力に見合った漢方こそがより効果的だと考えます。

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