漢方コラム「通信」

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不眠症と頭痛

収穫の秋をいかがお過ごしですか。

ある70代の女性からの相談です。この方は元来不眠症でしたが生活上のストレスにより、このところ頓に眠れないと言います。お医者さんからは睡眠薬を処方して頂いてあれこれと服用していたのですが、毎朝後頭部に痛みを感じたり首筋の辺りが重だるくなると言います。

早速漢方薬をお飲み頂き、翌月には「最近スッキリと目覚めることができ、日中の不快な症状はなくなった」と言います。漢方薬は桂枝、芍薬など表証に働く漢方に牡蠣、竜骨の安神薬が配合されています。『金匱要略(きんきようりゃく)』に収載されている薬方で比較的神経質な性格で、虚弱体質の方に向いています。西洋薬は主に大脳皮質や大脳辺縁系に作用しますが、漢方薬は胃腸が弱い、心身の疲労などの不眠に伴う症状や気血水や五臓のバランスを取り全身に作用します。睡眠の質を高めたりこれ以上睡眠剤を増やしたくないという方に漢方薬をお勧めいたします。

新約聖書には「明日のための心配は無用です」とあります。労苦を先取りしない心の持ち方も大切です。

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