坐骨神経痛に効果的な漢方薬を3つ紹介! 正しい飲み方や選び方は?

十字屋平蔵薬局 薬剤師 富居博典

記事監修
十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典
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坐骨神経痛の治療をしている人の中には、漢方の効果について気になっている人も多いと思います。坐骨神経痛の治療には主に薬物療法が行われますが、なかなか効果が出ず悩んでいる人も少なくないのではないでしょうか。最近は西洋薬と併用して漢方薬が治療に使われることも増えてきており、その効果が期待されています。坐骨神経痛にはどのような漢方薬が効果的なのか、正しい飲み方や使い方についてもまとめてご紹介しましょう。

  1. 坐骨神経痛の基礎知識
  2. 坐骨神経痛と漢方
  3. 坐骨神経痛に用いられる漢方薬
  4. 漢方薬の飲み方や選び方
  5. 坐骨神経痛に関するよくある質問

この記事を読むことで、坐骨神経痛の原因や治療法・漢方でできることなどが分かるはずです。ぜひ参考にしてください。

1.坐骨神経痛の基礎知識

まずは、坐骨神経痛の症状や原因・主な治療法などをまとめてご説明します。

1-1.坐骨神経が圧迫されることで起こる症状

坐骨神経痛とは、坐骨神経が圧迫されることで起こる痛みやしびれなどの症状のことです。坐骨神経とは腰から足に伸びている神経のことで、症状は腰やお尻・太ももの後ろ・すね・足先などに現れることが多くなっています。坐骨神経痛は疾患名ではなく、さまざまな原因によって引き起こされる一つの「症状」であり、改善するためには原因となっている問題を解消する必要があるのです。

1-2.腰から足先にかけての痛みやしびれ・締めつけ感

坐骨神経痛の症状は、主に腰から足先にかけての痛みやしびれ・締めつけ感などです。以下のような症状が気になる人は注意が必要でしょう。

  • お尻に痛みやしびれがある
  • 歩行が困難なほど足に痛みがある
  • 安静にしていても、お尻や足が痛む
  • 痛みやしびれ以外に、チリチリと焼けるような痛みがある
  • 足に力が入らなくなる

1-3.坐骨神経痛を引き起こす病気

坐骨神経痛を引き起こす原因の多くに、腰椎椎間板ヘルニアと腰部脊柱管狭窄があります。腰椎椎間板ヘルニアとは、腰のあたりの椎間板が一部飛び出して神経に当たり、痛みやしびれなどの症状が起こる病気です。一方の腰部脊柱管狭窄は、中高年に多く見られます。老化などが原因で脊柱管が狭くなり神経根が圧迫されることで、痛みやしびれ・歩行困難などの症状が現れる病気です。

1-4.悪化すると歩行や立ち上がりが困難になることも

症状が軽いうちは痛みも一時的なもので、湿布薬を貼る程度で治ってしまうことも多いでしょう。そのため、つい軽く考えて放置してしまいがちです。しかし、症状を繰り返すうちに痛みやしびれが悪化し、歩くことや立ち上がることが困難になってしまうこともあります。痛みで眠れなくなることもあるため、日常生活にも大きな支障を及ぼしてしまうことになるでしょう。そうなる前に、適切な対処が必要です。

1-5.主な治療法

坐骨神経痛の治療では、まず薬物療法が行われます。痛み止めである非ステロイド性消炎鎮痛薬をはじめ、筋緊張弛緩(しかん)剤や血管拡張剤などを用いるのが一般的でしょう。症状や程度によっては、神経ブロック療法やリハビリテーション・認知行動療法などが行われ、こうした治療で効果が見られない場合は手術が選択されることもあります。

2.坐骨神経痛と漢方

東洋医学における坐骨神経痛の考え方や、漢方が向いている人などをまとめました。

2-1.坐骨神経痛の原因は「淤血(おけつ)」

東洋医学においては、坐骨神経痛の原因は「淤血(おけつ)」と呼ばれる病態にあると考えられています。「淤血(おけつ)」とは簡単にいうと血行障害のことであり、冷えなどが原因で腰のあたりに炎症が生じると、血流が悪くなってしまうのです。血行障害によって新鮮な酸素や栄養が不足し、痛みやしびれなどの症状が起こるのが坐骨神経痛、という考え方になります。

2-2.体質を改善して根本的治療が期待できる

症状を緩和する目的で対症療法を行う西洋医学と違い、東洋医学では体質改善を目指します。東洋医学では坐骨神経痛の原因である「淤血(おけつ)」を取り除き、血のめぐりがよい体質に改善することで、根本的な治療が期待できるのです。

2-3.漢方薬はこんな人におすすめ

前述したように、漢方薬には冷え性などの体質を根本的に解決し、つらい症状を改善する効果が期待できます。そのため、「体質を改善して坐骨神経痛を根本的に治したい」という人におすすめです。「病院で治療を受けているが、なかなか症状が改善しない」という人も、試してみるとよいでしょう。

3.坐骨神経痛に用いられる漢方薬

坐骨神経痛に用いられる漢方薬をいくつかご紹介しましょう。

3-1.疎経活血湯(そけいかっけつとう)

痛みに広く使われる漢方薬で、芍薬(しゃくやく)や地黄(じおう)・当帰(とうき)などの生薬が含まれています。体内の血液や水分の流れをよくし、いわゆる「淤血(おけつ)」の状態を改善する効果が期待できるでしょう。特に下半身の痛みに効くため、坐骨神経痛の治療にもよく用いられています。

3-2.八味地黄丸(はちみじおうがん)

地黄(じおう)や山薬(さんやく)・沢瀉(たくしゃ)などの生薬が含まれており、腰部脊柱管狭窄症が原因で起こる坐骨神経痛におすすめの漢方薬です。冷えに伴う痛みを取る効果があり、中高年に多い足腰の痛みやしびれを改善します。

3-3.抑肝散(よくかんさん)

茯苓(ぶくりょう)や甘草(かんぞう)・柴胡(さいこ)などの生薬が含まれており、精神の高ぶりを抑えて筋肉のこわばりをほぐす効果があります。ストレスからくる血行障害を解消するため、坐骨神経痛の治療に用いられることも多い漢方薬です。

4.漢方薬の飲み方や選び方

漢方薬の効果的な飲み方や選び方について、詳しくまとめました。

4-1.飲むタイミングや飲み方は?

漢方薬を飲むタイミングは、食前や食間の空腹時がすすめられています。食後だと漢方薬の吸収が悪くなってしまうためです。できるだけ毎日同じ時間帯に服用するようにし、飲み忘れを防ぐようにしましょう。お茶やジュースなどで飲むと薬の吸収に影響するため、必ず水または白湯(さゆ)で飲むようにしてください。

4-2.体質や症状に合ったものを処方してもらう

自分の体質や症状に合った漢方薬を選ぶために、漢方薬は専門の医師や薬剤師に処方してもらいましょう。ドラッグストアなどにも市販されていますが、自己判断で選ぶのは避けるべきです。合わない漢方薬を飲むと十分な効果が得られなかったり、副作用が強く出たりする可能性があります。

4-3.漢方薬局での購入がおすすめ

漢方薬を購入する際は、漢方薬局を利用するのがおすすめです。最近は全国に漢方専門の薬局が増えてきており、漢方薬剤師に自分の体質や症状を相談しながら漢方薬を処方してもらえます。インターネットで利用できる漢方薬局もあるため、利用してみるとよいでしょう。漢方相談薬局の「十字屋平蔵薬局」では、こちらから無料相談を受け付けています。漢方薬だけでなく西洋薬に関する知識も豊富な薬剤師が対応してくれるため、薬の併用についても相談することが可能です。

5.坐骨神経痛に関するよくある質問

「坐骨神経痛の漢方治療について知りたい」という人が感じる疑問とその回答をまとめました。

Q.若い人でも坐骨神経痛になる可能性があるのでしょうか?
A.10~30代の若い人も坐骨神経痛になる可能性はあります。特に腰椎椎間板ヘルニアは年齢を問わず見られる病気なので、そこから坐骨神経痛が引き起こされるケースが多いでしょう。

Q.坐骨神経痛の痛みが雨の日になると悪化します。なぜでしょうか?
A.体内の水分代謝が悪くなり、血の流れが悪化するためです。

Q.坐骨神経痛を予防するために、普段から気をつけることはありますか?
A.正しい姿勢を防ぎ、冷えを防ぐこと・肥満に注意すること・筋肉をほぐすストレッチをすること、などがおすすめです。

Q.漢方薬の料金はどのくらいでしょうか?
A.「十字屋平蔵薬局」では、一日分500円前後で販売しています。長期的な服用が必要な場合は、30日分15,000円前後です。

Q.坐骨神経痛の治療として漢方薬を飲み始めたのですが、副作用が出る可能性はありますか?
A.用量を守らなかった場合や体質に合わない漢方薬の服用を続けた場合・組み合わせの悪い西洋薬と併用した場合などに、副作用が出る可能性があるでしょう。

まとめ

いかがでしたか? 坐骨神経痛の症状や原因・漢方による治療について詳しくご紹介しました。坐骨神経痛の痛みは経験した人にしか分からないといわれるつらいものです。漢方薬が症状の改善に効果を発揮する可能性もあるため、自分の症状や体質に合ったものを見つけることをおすすめします。ぜひこの記事を参考にして、漢方による坐骨神経痛の効果について知ってください。

十字屋平蔵薬局 店主 富居 博典

監修者

富居 博典
十字屋平蔵薬局 店主

所属研究会・勉強会
東洋漢方研究会/伝統漢方研究会緑健会日本中医薬研究会

東京薬科大学卒業後、総合病院・調剤薬局での実務経験を経て、漢方専門薬局『十字屋平蔵薬局』を開業。

漢方薬だけでなく病気や症状・治療薬・医療全般についても精通しており、一人一人の治療経過や薬歴を踏まえた提案・養生指導が好評を得ている。地域情報誌にて健康コラム『平蔵の漢方相談』を連載。15年以上続く長寿コーナーとなっており、長きにわたって地元の人々に親しまれている。


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