五十肩は漢方で対策を!痛みの原因やおすすめの漢方薬を一挙公開!

十字屋平蔵薬局 薬剤師 富居博典

記事監修
十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典
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「肩が痛くて腕が上がらない」「肩の鈍い痛みが続いている」という症状に悩んでいる場合、五十肩が疑われます。五十肩は40代以降の中高年に発症することが多く、はっきりとした原因は不明です。痛みが原因で体の動作が制限されることも多いため、早めに対策を考える必要があるでしょう。

この記事では、五十肩の原因や症状・おすすめの漢方薬などをまとめてご紹介します。

  1. 五十肩の症状や原因は?
  2. 五十肩と漢方について
  3. 五十肩におすすめの漢方薬を紹介
  4. 漢方薬局に相談する際のポイント
  5. 五十肩に関するよくある質問

この記事を読むことで、五十肩が日常生活に及ぼす影響や漢方薬を使用するメリット・漢方薬局の選び方などが分かるはずです。ぜひ参考にしてください。

1.五十肩の症状や原因は?

まずは、五十肩の症状や原因・放置したときの影響などをまとめました。

1-1.急性期と慢性期で症状が異なる

五十肩の経過は急性期と慢性期に分けられ、症状に違いがあります。発症から2週間程度の急性期には、強い痛みが安静時や就寝時にも現れるのが特徴です。ただし、痛みは強いものの無理をすれば肩を動かすことはできます。2週間以上経過した後は慢性期に入り、痛みは軽減しますが肩が動かしにくくなるでしょう。その後、症状は次第に回復していき、肩を動かしやすくなります。

1-2.加齢に伴って起こることが多い

五十肩の原因ははっきり分かっていませんが、加齢に伴う肩関節の変化が痛みや炎症を引き起こすと考えられています。そのほかにも、生活習慣やストレスが間接的な原因になることもあるため、注意が必要です。

1-3.五十肩になりやすいのはこんな人!

五十肩は、特に昔スポーツをしていた経験がある人、肩を痛めたことがある人に起こりやすいといわれています。また、体のゆがみも五十肩のリスクを高める原因になるため、普段から猫背の人、不自然な姿勢をとることが多い人などはより注意が必要です。

1-4.日常生活にも支障が出てしまう

五十肩になると、肩を動かす際に痛みが出たり動かしにくさを感じたりするようになります。そのため、両腕を上げられず、「高いところにあるものを取ることができない」「洋服を着替えることができない」など、日常生活にも支障が出てしまうことになるでしょう。また、強い痛みが原因で夜中に目が覚めてしまうこともあります。

1-5.放置すると後遺症の心配も

五十肩は1年くらいで自然治癒するため、病院へ行かず我慢してしまう人も多いでしょう。しかし、症状が出ているときの対処法を間違えると、後遺症の心配もあるのです。実際に、長い間肩を動かさずにいたことで、治癒後も肩を自由に動かすことができなくなってしまった人も少なくありません。

2.五十肩と漢方について

五十肩の症状に漢方薬が効果的といわれています。漢方での考え方やメリットなどをまとめました。

2-1.「気」「血」「水」のバランスが乱れることで痛みが起こる

漢方医学では、私たちの体には「気」「血」「水」という3つの流れがめぐっており、この3つがバランスよく循環することで健康を保つことができると考えられています。つまり、痛みの原因はこの3つのバランスが乱れることにある、ということです。五十肩の症状を改善するためには、漢方薬で全身のバランスを整える必要があります。

2-2.体質改善に導くというメリット

漢方薬は体の治癒力を高めてつらい症状が起こらなくすることを目的としています。症状に対してピンポイントで効く西洋薬とは異なり、体質改善につながるというメリットがあるのです。「病院へ行くほどではないが、つらい症状がある」という人も、試してみるとよいでしょう。

2-3.体質に合った漢方薬を

漢方薬は、一人一人の体質や症状に合わせて処方されます。自分に合わないものを服用すると副作用が出るリスクが高まるため、注意が必要です。漢方に詳しい医師や薬剤師に相談して、体質や症状に合った漢方薬を処方してもらいましょう。

3.五十肩におすすめの漢方薬を紹介

五十肩の症状におすすめの漢方薬をいくつかご紹介しましょう。

3-1.二朮湯(にじゅつとう)

白朮(びゃくじゅつ)や茯苓(ぶくりょう)・半夏(はんげ)・陳皮(ちんぴ)などの生薬で作られている漢方薬です。肩や腕の痛みを和らげる効果があり、五十肩の治療に使われることが多くなっています。体力が中程度の人におすすめです。

3-2.独活葛根湯(どっかつかっこんとう)

葛根(かっこん)や桂皮(けいひ)・芍薬(しゃくやく)・麻黄(まおう)などの生薬が配合されており、肩こりや五十肩の症状に効果的です。血のめぐりをよくし、痛みを和らげます。体力が中程度、または虚弱な人におすすめです。

3-3.芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)

芍薬(しゃくやく)と甘草(かんぞう)だけで構成されている漢方薬で、古くから痛み止めの薬として幅広く使用されています。不足した「気」と「血」を補い、痛みを緩和してくれる漢方薬です。

4.漢方薬局に相談する際のポイント

五十肩におすすめの漢方薬は、漢方薬局で処方してもらうことができます。漢方薬局に相談する際のポイントをご紹介しましょう。

4-1.信頼できる漢方薬局の選び方を知ろう

自分に合った漢方薬を処方してもらうためにも、信頼できる漢方薬局を選ぶ際のポイントを知っておきましょう。以下を参考にして漢方薬局選びをしてください。

  • 豊富な実績があるか
  • 料金体系が分かりやすいか
  • 漢方薬に関する説明をしっかりとしてくれるか
  • 体質や症状に関する相談にのってくれるか
  • 丁寧でスピーディーな対応をしてくれるか

4-2.無料相談を行っている漢方薬局がおすすめ

前述したように、漢方薬は自分の体質や症状に合ったものを服用する必要があります。漢方薬の知識を持つ薬剤師にしっかり相談できるよう、無料相談を受け付けている漢方薬局を選ぶのがおすすめです。正しい飲み方や保管方法などもアドバイスをもらうとよいでしょう。

5.五十肩に関するよくある質問

「五十肩について知りたい」という人が感じる疑問とその回答をまとめました。

Q.五十肩の痛みは市販の鎮痛剤で抑えることができますか?
A.可能です。ただし、もちろん一時的な効果ですが、痛みが強いときは服用するとよいでしょう。

Q.四十肩と五十肩にはどのような違いがありますか?
A.どちらも医学的には「肩関節周囲炎」と呼ばれ、発症する年齢によって呼び方を変えているだけで同じ病気です。

Q.肩の痛みが落ち着いてきたら、できるだけ動かさないようにしたほうがよいでしょうか?
A.いいえ。痛みが引いてくる慢性期には、できるだけ肩を動かすようにしてください。硬くなった関節をほぐすために、ストレッチやマッサージを行うのもおすすめです。

Q.五十肩の症状に似た病気はありますか?
A.腱板損傷や肩峰下滑液包炎などが考えられるでしょう。五十肩との区別が難しいため、早めに病院を受診してください。

Q.五十肩の治療として漢方薬が処方されました。漢方薬には副作用がないというのは本当ですか?
A.西洋薬に比べて副作用が少ないといわれていますが、全くないわけではありません。体質に合わないものを服用すると副作用のリスクが高くなるため、注意が必要です。

まとめ

いかがでしたか? 五十肩の原因や放置する影響・効果的な漢方薬についてまとめてご紹介しました。五十肩は日常生活にも支障が出る怖い病気です。症状の改善に漢方薬が効くといわれているため、取り入れてみることをおすすめします。ぜひこの記事を参考にして、自分に合った漢方薬を見つけてください。

十字屋平蔵薬局 店主 富居 博典

監修者

富居 博典
十字屋平蔵薬局 店主

所属研究会・勉強会
東洋漢方研究会/伝統漢方研究会緑健会日本中医薬研究会

東京薬科大学卒業後、総合病院・調剤薬局での実務経験を経て、漢方専門薬局『十字屋平蔵薬局』を開業。

漢方薬だけでなく病気や症状・治療薬・医療全般についても精通しており、一人一人の治療経過や薬歴を踏まえた提案・養生指導が好評を得ている。地域情報誌にて健康コラム『平蔵の漢方相談』を連載。15年以上続く長寿コーナーとなっており、長きにわたって地元の人々に親しまれている。


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