あせもに漢方薬が効果的って本当? 原因や症状も徹底検証!

十字屋平蔵薬局 薬剤師 富居博典

記事監修
十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典
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あせもに効く漢方薬があることをご存じでしょうか? あせもといえば子どもの皮膚疾患というイメージがありますが、大人になってからもあせもに悩まされている人はたくさんいます。暑い季節になると出やすくなるため、あせもを予防するための対策をしっかりと考える必要があるでしょう。そこで、あせも対策の一つとしておすすめなのが、漢方薬です。あせもに効果的な漢方薬や、漢方薬をもらうときのポイントなどをご紹介しましょう。

  1. あせもとは?
  2. あせもの対処法や予防法
  3. あせもと漢方について
  4. あせもに用いられる漢方薬
  5. 漢方薬局に相談する際のポイント
  6. あせもに関するよくある質問

この記事を読むことで、あせもができる原因や漢方薬による対処法などが分かるはずです。ぜひ参考にしてあせもの悩みを解決してください。

1.あせもとは?

まずは、あせもができる原因や主な症状、ほかの皮膚疾患との違いなどをまとめました。

1-1.発汗によってできる皮膚疾患の一つ

あせもとは皮膚疾患の一つで、汗が皮膚の中にたまることによってできます。大量の汗をかいて皮膚の中にある汗腺がつまると、汗が排出されず、皮膚の中にたまってしまうのです。その結果、皮膚の中で炎症が起こり、かゆみや湿疹(しっしん)として発症します。汗をたくさんかく夏にあせもが出きやすいのはそのためです。

1-2.主な原因は多汗

あせもができる原因として最も多いのが、多汗です。汗を大量にかくと汗腺がつまりやすくなるため、夏場は特に注意が必要になります。そのほかにも、高温多湿による蒸れや皮膚のバリア機能低下なども、原因の一つです。特に、額や首・ヒジや膝の裏側・足のつけ根など、汗が乾きにくい部分にあせもができやすいため、注意しましょう。

1-3.かゆみを伴う赤い湿疹が主な症状

あせもの症状として多いのが、かゆみを伴う赤い湿疹です。「紅色汗疹(こうしょくかんしん)」と呼ばれるあせもで、水を含んだ赤い小さな湿疹がたくさんできます。そのほかにも「水晶様汗疹(すいしょうようかんしん)」と呼ばれる、透明な水ぶくれのような湿疹ができることもあり、かゆみがないのが特徴です。

1-4.放置すると「とびひ」として伝染することも

あせもをかきむしった部分から細菌が繁殖し、「とびひ」を引き起こしてしまうこともあります。こうなると、ほかの部位や周囲の人にも伝染してしまう可能性があるのです。実際に、あせもがきっかけでとびひになるケースは多いため、悪化する前に治療することをおすすめします。

2.あせもの対処法や予防法

あせもができてしまったときの対処法や、事前に予防する方法をご紹介しましょう。

2-1.かきむしらず、早めに医師や薬剤師に相談を

あせもができてしまったときに大切なのは、かきむしらないようにすることです。あせもはかくと悪化します。かゆみが強いときは患部を冷やすなどして対処しましょう。特に子どもはかきむしってしまうことが多いため、爪を短く切っておく必要があります。そして、できるだけ早めに医師や薬剤師に相談をし、適切な薬をもらいましょう。

2-2.あせもを予防するには?

あせもを予防するために、日常生活で気をつけるべきことは以下のとおりです。

  • 通気性のよい衣類を選ぶ
  • 汗をかいたらすぐ拭く
  • 汗をかいたら衣類をこまめに取り替える
  • 帰宅後は早めにシャワーを浴びて汗を流す
  • エアコンを使用するなどして、高温多湿の環境を避ける
  • シャワー後にベビーパウダーを使用して汗を吸収する

また、汗腺は生活習慣の乱れによって機能が低下します。普段からできるだけ規則正しい生活習慣を心がけることで、あせもの予防につながるでしょう。

3.あせもと漢方について

あせもには漢方薬が効果的といわれています。漢方におけるあせもの考え方や、漢方薬のメリットなどをご紹介しましょう。

3-1.あせもを治すには体質の改善が必要という考え方

漢方医学では、体の免疫力が低下することや皮膚のバリア機能が低下することがあせもの原因と考えています。そのため、体質を改善して免疫力やバリア機能を高めることで、あせもを改善できるとされているのです。あせもになりにくい体質に変えるために、漢方薬を取り入れてみてはいかがでしょうか。

3-2.長期間使用しても心配が少ないというメリットがある

通常、あせもが悪化すると皮膚科でステロイドや抗生物質などの薬が処方されます。しかし、こうした強い薬を長く使うとなると副作用が気になる人も多いでしょう。その点、漢方薬は長期間使用しても副作用の心配が少ないといわれています。安心して治療したい人にとって、大きなメリットになるはずです。

3-3.体質や症状に合った漢方薬を

漢方薬を使用するにあたって注意したいのが、体質や症状に合ったものを選ぶ必要があるという点です。漢方では患者一人一人の心身の状態を「証(あか)し」という言葉で表します。そして、「証し」に合った漢方薬を服用することで、十分な効果を発揮すると考えられているのです。自分に合った漢方薬を選ぶために、漢方の知識を持つ医師や薬剤師としっかり相談してください。

4.あせもに用いられる漢方薬

あせもに使用される漢方薬をいくつかご紹介します。

4-1.苦参湯(くじんとう)

苦参はマメ科のクララの根を乾燥させた生薬で、皮膚のかゆみや化膿(かのう)を抑える効果があります。古くからあせもやじんましん、水虫などの皮膚疾患に使用されている漢方薬で、体力が衰えている人におすすめです。

4-2.紫雲膏(しうんこう)

紫根(しこん)や当帰(とうき)・胡麻油(ごまゆ)などの生薬が含まれており、あせも以外にもイボやあかぎれ・火傷(やけど)などにも幅広く使用されている漢方薬です。ただし、ステロイドによって免疫力が低下している人が使用すると症状が悪化する可能性があるため、注意してください。

4-3.消風散(しょうふうさん)

地黄(じおう)や石膏(せっこう)・防風(ぼうふう)などの生薬を含み、皮膚疾患を改善する効果があるといわれています。体力が中等度以上でかゆみが強い人におすすめの漢方薬です。

5.漢方薬局に相談する際のポイント

漢方薬は、漢方薬局で処方してもらうのがおすすめです。相談する際のポイントをご紹介しましょう。

5-1.相談しやすい漢方薬局を選ぶ

最近は、漢方薬を専門に扱う漢方薬局が全国に増えてきています。特に、初めて利用する場合は、自分に合った漢方薬局を慎重に選ぶことが大切です。丁寧に相談にのってくれる漢方薬剤師がいるか、料金についてもしっかりと説明してくれるかなどをチェックし、相談しやすい漢方薬局を選ぶようにしましょう。

5-2.無料相談を利用するのがおすすめ

インターネットで漢方薬局を利用する場合は、無料相談を受け付けているところを選ぶのがおすすめです。症状に対する悩みや自分の体質についても、気軽に相談することができます。漢方相談薬局の「十字屋平蔵薬局」では、こちらから無料相談を受付中です。ぜひ利用してみてください。

6.あせもに関するよくある質問

「あせもの症状に悩んでいる」という人が感じる疑問とその回答をまとめました。

Q.大人に比べて子どものほうがあせもができやすいのはなぜですか?
A.子どもにも大人と同じ数の汗腺が存在していますが、体が小さい分汗腺が集中しています。そのため、汗腺がつまりやすいというのが一つの理由でしょう。そのほかにも、体の機能が未発達なこと、汗をかきやすいことなども関係しています。

Q.あせもを予防するには、体をしっかりと洗ったほうがよいですか?
A.汗を流すことは大切ですが、ゴシゴシと強く体を洗うと皮膚のバリア機能が弱まる原因になります。しっかりと石けんを泡立て、手でやさしく洗うようにしましょう。

Q.あせもは治療しなくても治りますか?
A.赤みやかゆみのない「水晶様汗疹」であれば、放置しても自然に完治する場合がほとんどです。赤みやかゆみがある場合はかきむしって悪化しがちなので、早めに対処する必要があります。

Q.あせもがあるときは湯船につからないほうがよいですか?
A.38℃程度のぬるめのお風呂であれば、副交感神経を刺激してかゆみが落ち着くため、湯船につかることをおすすめします。保湿効果がある入浴剤を使用するのもよいでしょう。

Q.あせもに効く食べものはありますか?
A.βカロテンを含む緑黄色野菜には、皮膚や粘膜を保護する働きがあるためおすすめです。

まとめ

いかがでしたか? あせもの原因や対処法、おすすめの漢方薬などをまとめてご紹介しました。あせもはそのまま放置しておくと治りにくくなってしまう場合もあります。本格的な夏がくる前に対処法や予防法を把握しておくとよいでしょう。ぜひこの記事を参考にして、快適な夏を迎えてください。

十字屋平蔵薬局 店主 富居 博典

監修者

富居 博典
十字屋平蔵薬局 店主

所属研究会・勉強会
東洋漢方研究会/伝統漢方研究会緑健会日本中医薬研究会

東京薬科大学卒業後、総合病院・調剤薬局での実務経験を経て、漢方専門薬局『十字屋平蔵薬局』を開業。

漢方薬だけでなく病気や症状・治療薬・医療全般についても精通しており、一人一人の治療経過や薬歴を踏まえた提案・養生指導が好評を得ている。地域情報誌にて健康コラム『平蔵の漢方相談』を連載。15年以上続く長寿コーナーとなっており、長きにわたって地元の人々に親しまれている。


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