副鼻腔炎には漢方がおすすめ! 気になる効果やポイントを詳しく解説!

十字屋平蔵薬局 薬剤師 富居博典

記事監修
十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典
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副鼻腔炎のつらい症状には、漢方をおすすめします。副鼻腔炎は、鼻の奥にある副鼻腔が炎症を起こしている状態です。くさい鼻水やひどい鼻づまり・鼻の不快感のほかにも、集中できない・イライラするなど、さまざまな症状があります。慢性化や再発しやすいこともあり、悩んでいる人も多いことでしょう。しかし、漢方で改善したいと思っても、どんな漢方薬がいいのか・どこに相談すればいいのかなど、よく分からないですよね。そこで、今回は、副鼻腔炎と漢方医療について、詳しく解説します。

  1. 副鼻腔炎は漢方で治せる?
  2. 副鼻腔炎の漢方医療の流れを学ぼう
  3. 好酸球性副鼻腔炎の漢方とは?
  4. 副鼻腔炎の漢方医療について
  5. 副鼻腔炎の漢方医療に関するよくある質問

この記事を読むことで、副鼻腔炎の漢方医療について詳しく分かります。まずは、記事をじっくり読んでみてください。

1.副鼻腔炎は漢方で治せる?

最初に、漢方における副鼻腔炎の考え方や主な生薬について詳しく解説します。

1-1.漢方における副鼻腔炎の考え方

漢方では、東洋医学に基づいて漢方薬を処方し、体質改善を目指すことが特徴です。西洋医学が症状そのものを治療するものに対し、東洋医学では背景にある原因から改善する点で異なります。東洋医学では、病気は「気・血・水」のバランスが崩れることが原因と考えるのです。症状と体質にあった漢方薬により体質改善をし、つらい症状をやわらげます。

1-2.主な生薬の種類や効能について

副鼻腔炎に対応する生薬の種類と効能は、以下を参考にしてください。生薬は、体質や症状に併せて複数の種類を調合し、処方されます。

  • 麻黄(マオウ):交感神経を活発化し、発汗を促して熱を取る
  • 辛夷(シンイ):鼻の不快感を改善する
  • 桔梗(キキョウ):鼻腔内の膿(うみ)を排出する
  • 石膏(セッコウ):熱を下げ、イライラやほてりを取る

2.副鼻腔炎の漢方医療の流れを学ぼう

副鼻腔炎の漢方医療の流れを、急性期・慢性期でそれぞれ解説します。

2-1.急性期の漢方処方

急性期の副鼻腔炎には、以下のような漢方が処方されます。

  • 葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい):麻黄(まおう)を含み。鼻周辺の熱を取り、炎症や頭痛を抑える

2-2.慢性期の漢方処方

副鼻腔炎でも慢性期に移行した場合は、以下のような漢方薬の処方が一般的です。

  • 辛夷清肺湯(シンイセイハイトウ):鼻周辺の熱を取り、鼻水をさらさらにする
  • 荊芥連翹湯(ケイガイレンギョウトウ):鼻づまりを軽減し、中耳炎などの改善にも効果がある

3.好酸球性副鼻腔炎の漢方とは?

好酸球性副鼻腔炎に使用する漢方について、詳しく解説します。

3-1.好酸球性副鼻腔炎とは?

好酸球性副鼻腔炎とは、慢性副鼻腔炎のひとつで2015年に指定難病に認定されています。また、以下のような症状があるのが特徴です。

  • 粘り気の強い鼻水が出る
  • 臭覚異常を伴う
  • 鼻の中にポリープができやすい

好酸球性副鼻腔炎は、副鼻腔内に好酸球が多く集まっている状態です。好酸球は、免疫細胞の1種で、ぜんそく・気管支炎・アレルギーを起こしたときに多く見られます。ただし、現時点では、発症のメカニズムがハッキリしていないため、治療法も確立していません。再発しやすいので、症状がよくなった後も経過観察が必要です。

3-2.好酸球性副鼻腔炎に使用する漢方

好酸球性副鼻腔炎には、以下の漢方を使用することが多く見られます。

  • 荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)
  • 清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)

なお、好酸球性副鼻腔炎は難病指定を受けており、漢方薬の服用だけでは対応できない場合があります。漢方薬の服用に関しては、主治医ともよく相談してください。

4.副鼻腔炎の漢方医療について

副鼻腔炎の漢方医療について、メリット・向いている人・価格など、詳しく解説します。

4-1.漢方医療のメリットや向いている人

漢方医療のメリットは、以下のような点にあります。

  • 個々の体質や症状に合わせて処方できる
  • 体質改善が期待できる
  • 外科手術を必要としない

漢方医療に向いている人は、体に負担をかけず治したい人や毎日漢方薬を飲み続けることを苦痛に感じない人・西洋薬の副作用が気になる人などです。反対に、即効性を期待する人やめんどうくさがりな人には向いていません。

4-2.漢方薬局の選び方

漢方薬の処方を受けるためには、漢方薬局への相談が必要です。信頼できる漢方薬局の選び方は、以下を参考にしてください。

  • 漢方薬の処方で豊富な実績と信頼がある
  • 副鼻腔炎に関する知識が豊富
  • 丁寧な問診で個人の症状・体質に合った処方ができる
  • リーズナブルな価格設定
  • 不必要に大量の処方をしない
  • 対応が丁寧で高圧的な態度を取らない
  • 顧客からの評判がいい
  • 自宅などから通いやすい

なお、当十字屋平蔵薬局も、副鼻腔炎の症状でお悩みの方から多くご相談いただいています。まずは、お気軽にお問い合わせください。

4-3.漢方薬の価格について

漢方薬の価格は、処方内容によって異なるため、漢方薬局に確認しましょう。一般的な目安としては、1日分で数百円程度となります。実際の価格については、漢方薬局に相談したときに教えてもらうといいでしょう。

4-4.副鼻腔炎の漢方医療に関する注意点

副鼻腔炎の改善を漢方で目指す場合、長期的な服用が前提となります。従って、数か月単位で続けることを理解しておきましょう。漢方薬は、コツコツと飲み続けることで体質を改善し、病状の回復を期待するものです。効果の出方に個人差があるため、定期的に漢方薬局に相談しながら服用を続けてください。

5.副鼻腔炎の漢方医療に関するよくある質問

最後に、副鼻腔炎の漢方医療に関するよくある質問に回答します。それぞれ目をとおし、参考にしてください。

Q.副鼻腔炎の漢方薬は何か月飲み続ければいいのですか?
A.状況によりますが、少なくとも3~6か月以上は飲み続けてください。漢方薬の効果の出方は、人それぞれであり、西洋薬よりも穏やかです。1~2回飲んだだけでは、劇的な改善は望むことができません。飲み続けて、つらい症状が徐々にやわらいでいくものだからです。

Q.数か月飲み続けても効果が実感できない場合は?
A.漢方薬局に伝えて、処方内容を見直してもらいましょう。漢方薬は、体質や症状を見きわめ、最良なものを処方します。しかし、実際に飲んでみて合わない・効果が出にくい例もあるのです。

Q.妊娠中でも漢方薬を飲んで構いませんか?
A.妊娠中の場合、漢方薬を控えたほうがいい場合もあります。まずは、漢方薬局に相談してください。妊娠中は、体質が変化することがあります。また、おなかの子どもの安全を第一に考える必要があるでしょう。自己判断で漢方薬を飲むのは、リスクが高いのでやめてください。

Q.漢方薬の購入には健康保険を適用できますか?
A.健康保険が使えるのは、医師の指示に基づいての処方だけです。そのため、健康保険を使うことはできず、全額自己負担になります。1日分の目安は数百円程度ですが、実際の価格については漢方薬局に確認してください。

Q.副鼻腔炎の漢方薬を1回で2~3か月分もらうことは可能ですか?
A.漢方薬は、大体1か月分ごとにもらい、様子を見ながら飲むことになります。2~3か月分もらうとなると、通院頻度が下がるため、状況報告や症状改善の確認ができません。特別な事情がない限りは、1か月分程度をこまめにもらいましょう。なお、初回から2~3か月分以上など、大量の漢方薬を処方する漢方薬局はNGです。

まとめ

今回は、副鼻腔炎の漢方医療について詳しく解説しました。副鼻腔炎は、再発を繰り返しやすいこともあり、長期間つらい症状に悩む人が多くいます。漢方では、体質を改善することによって穏やかな効果を期待できるものです。病院での治療だけでは、なかなか効果が出ない・西洋薬の副作用が心配などの場合は、漢方医療を試してみてください。まずは、信頼できる漢方薬局に相談し、症状・体質に合った漢方薬の処方を受けましょう。

十字屋平蔵薬局 店主 富居 博典

監修者

富居 博典
十字屋平蔵薬局 店主

所属研究会・勉強会
東洋漢方研究会/伝統漢方研究会緑健会日本中医薬研究会

東京薬科大学卒業後、総合病院・調剤薬局での実務経験を経て、漢方専門薬局『十字屋平蔵薬局』を開業。

漢方薬だけでなく病気や症状・治療薬・医療全般についても精通しており、一人一人の治療経過や薬歴を踏まえた提案・養生指導が好評を得ている。地域情報誌にて健康コラム『平蔵の漢方相談』を連載。15年以上続く長寿コーナーとなっており、長きにわたって地元の人々に親しまれている。


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