花粉症の原因となる花粉の種類をチェック! 飛散時期と症状緩和のポイントは?

十字屋平蔵薬局 薬剤師 富居博典

記事監修
十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典
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花粉シーズンになると、くしゃみ・鼻水などの症状を引き起こす「花粉症」に悩まされます。症状がひどい方は、日常生活に支障をきたすほどつらい日々になるはずです。そんな花粉症を引き起こす根源の花粉には、さまざまな種類があります。花粉症の症状と種類をきちんと把握すれば、適切な漢方薬で改善の可能性が高まるでしょう。

そこで本記事では、花粉症の基礎知識と漢方薬を用いた改善方法について説明します。

  1. 花粉症を引き起こす花粉の種類は?
  2. 花粉の飛散時期と飛散量をチェック!
  3. 花粉症の種類を調べる方法は?
  4. 花粉症と漢方の関係は?
  5. 漢方薬の相談・購入方法
  6. 花粉症に関してよくある質問

この記事を読むことで、花粉症を改善するために必要な知識と漢方薬の活用法が分かります。症状で悩んでいる方は、ぜひチェックしてください。

1.花粉症を引き起こす花粉の種類は?

まずは、花粉症を引き起こす花粉の種類と特徴をチェックしておきましょう。

1-1.どんなものがあるか

主な花粉の種類は、木から飛散する「木本花粉(もくほんかふん)」と草から飛散する「草本花粉(そうほんかふん)」の2つに分かれます。代表的な木本花粉はハンノキ属・スギ・ヒノキ科・シラカンバ、草本花粉はイネ科・ブタクサ属・ヨモギ属・カナムグラなどです。花粉症といえば、スギ・ヒノキが代表的ですが、日本国内において確認されているのは60種類にものぼります。実は、花粉症となる原因の植物は数多く存在しているのです。

1-2.季節または月別の種類

花粉症は、症状が現れる前の予防が大切だといわれています。効果的な予防をするためには、花粉の季節や種類を把握することが大切です。花粉症を引き起こす花粉の季節・月を以下にピックアップしてみました。

  • 春:スギ(2~4月)、ヒノキ(3~5月)、シラカンバ(4~6月)、イネ(5~6月)
  • 夏:ブタクサ(8~10月)、ヨモギ(8~10月)、カナムグラ(8~10月)
  • 秋:ブタクサ、ヨモギ、カナムグラ
  • 冬:ヒノキ(1~6月)、スギ

ただし、花粉の飛散時期は地域によって異なります。住んでいる地域では、いつごろにどんな花粉が飛ぶのかもこまめに確認しておく必要があるでしょう。

1-3.地域別の種類、特徴

スギ花粉による花粉症で悩んでいる人は、全国各地に存在しています。しかし、地域別で飛散量や時期が異なるため、住んでいる地域の特徴を知ることが大切です。たとえば、北海道ではスギ花粉の飛散量が少なめで、沖縄ではスギが植林されていないので飛散はありません。逆に、関東・東海地方はスギ花粉とヒノキ花粉の飛散量が多めです。また、気候の違いから、九州では1月下旬から、東北では3月上旬以降が飛散時期になるなど差があります。
地域別の花粉の種類と飛散時期については、協和発酵キリン株式会社の花粉症ナビサイトでチェックできるのでおすすめです。

1-4.最近の傾向

近年は、花粉症で悩む方が増加しています。その理由として、「食生活の変化」「環境汚染」など時代の変化が背景に存在しているのです。それに加えて、過度のストレス・喫煙・不規則な生活習慣が重なると、さらに花粉症が悪化するといわれています。花粉症を改善するためには、生活習慣と深い関係が有ることを理解しておかなければなりません。

2.花粉の飛散時期と飛散量をチェック!

さらに、花粉の飛散時期と飛散量を詳しく確認しておきましょう。

2-1.主な花粉の飛散時期と飛散量

主な花粉のスギとヒノキの飛散時期を地域別にまとめてみました。

2-1-1.スギ花粉

  • 北海道:3~5月
  • 東北:2~6月
  • 関東:1~5月
  • 東海:1~4月
  • 関西:1~4月
  • 九州:1~5月

2-1-2.ヒノキ花粉

  • 北海道:5~6月
  • 東北:3~5月
  • 関東:2~6月
  • 東海:3月中旬~4月
  • 関西:2~4月
  • 九州:3~5月

スギとヒノキの飛散量は、年々増加傾向にあります。特に、スギ花粉による花粉症患者が増加しているのです。スギは植林後40年ほど成木になり、花粉を飛ばし始めます。まさに現代は、植林されたスギの多くが樹齢40~60年を迎えるごろにあたるのです。そのため、花粉の飛散が活発になっています。
ただし、年によって花粉飛散傾向と量が異なるので、常に情報収集を行うことがポイントです。「tenki.jp」というサイトでは、2018年春の花粉飛散予測が掲載されているのでチェックしてみてはいかがでしょうか。

2-2.期間が長いもの、強いものとは?

花粉の中でも、スギ・ヒノキは日本各地に植林され、飛散期間が長く幅広い範囲に飛散する傾向があります。春はスギ・ヒノキが中心となって飛散し、秋にも少量の花粉が飛ぶでしょう。また、カモガヤなどイネ科の花粉は種類が多く、春~初秋ごろまで長い期間飛散します。
また、症状の強さは個人差があり、一概にどの花粉が強い症状を起こすのか断言できません。けれども、花粉飛散のピーク時期になると症状が強まる傾向があります。たとえば、スギ花粉のピーク時期は全国的に2~4月ごろ、ヒノキ花粉は3~4月ごろです。

3.花粉症の種類を調べる方法とは?

花粉症を改善するためには、原因となる花粉の植物を見極めることが大切です。ここでは、花粉症の種類を調べる方法を説明します。

3-1.花粉の種類で症状は変わるのか?

花粉症の主な症状は、くしゃみ・鼻水・鼻づまりの3点です。しかし、花粉の種類で症状が異なることがあります。主な花粉の種類別に発症する症状は、以下のとおりです。

  • スギ花粉:目・のど・皮膚の症状、鼻アレルギー
  • ヒノキ花粉:スギ花粉の症状と同様
  • ジラカンバ花粉:鼻水・目のかゆみ・くしゃみなど。口腔アレルギーを起こすケースもある
  • イネ花粉:鼻・目の症状など。小麦の食物アレルギーを起こすケースもある
  • ブタクサ花粉:鼻・目の症状のほか、喘息(ぜんそく)など
  • ヨモギ花粉:鼻水・鼻づまり・目のかゆみなど
  • カナムグラ花粉:鼻・目の症状のほか、口腔アレルギーを起こすケースもある

3-2.どの花粉の花粉症か調べる方法

花粉の症状が現れた時期に合わせて、その時期に飛散する花粉を見極めることができます。しかし、個人ではどの花粉の花粉症か、明確にすることはできません。きちんと調査するには、専門の医療機関での検査が必要です。アレルギー症状の原因を特定する検査は、大きく分けて「皮膚テスト」と「血液検査」があります。

3-2-1.皮膚テスト

  • ブリックテスト:皮膚をひっかき、アレルゲンエキスを吸収させて反応をみる
  • パッチテスト:アレルゲンエキスを皮膚に貼りつけて反応をみる
  • 皮内テスト:アレルゲンエキスを少し注射して反応をみる

3-2-2.血液検査

  • RIST法:血液中に存在するIgE抗体の総量を測定する
  • RAST法:アレルゲンに特異的なIgE抗体を検出し、何に対するアレルギーなのか調査する
  • MAST法:RAST法と同様で、アレルギーの可能性のある項目を一通り調査できる

4.花粉症と漢方の関係は?

花粉症と漢方には、どのような関係があるのでしょうか。漢方薬を用いる前にぜひチェックしてください。

4-1.漢方による花粉治療とは?

漢方医学では、「気(き)・血(けつ)・水(すい)」の3つの要素がバランスを保っているからこそ健康体でいられるという考えをもっています。花粉の症状が出るのは、これらのバランスが崩れている証拠です。そのため、漢方における花粉治療は、症状と体質をみて適した漢方薬を服用しバランスを整えることになります。

4-2.メリット・デメリット、向いている人は?

漢方薬は、西洋薬よりも副作用が少なめで、根本的な原因にアプローチできる点が大きなメリットといえるでしょう。自然由来の生薬を組み合わせてつくるのが漢方薬なので、西洋薬よりも体への負担が少なめです。そのため、西洋薬が合わない方や、アレルギー体質をもっている方などが向いています。ただし、西洋薬のような即効性は期待できないでしょう。

4-3.効果があるとされる漢方薬は?

花粉の症状と体質に合わせて漢方薬を服用することが大切です。以下に、主な漢方薬の種類とともに、効果があるとされる花粉の症状をピックアップしてみました。

4-3-1.小青竜湯(しょうせいりゅうとう)

  • くしゃみが1日何度も出る
  • 無色透明な鼻水
  • 水のようなサラサラした鼻水
  • 体が冷えると症状がひどくなる

4-3-2.葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)

  • 無色~白色で、少し粘り気のある鼻水
  • くしゃみ・鼻水が治まっても鼻づまりが残る
  • 慢性鼻炎・蓄膿症(ちくのうしょう)
  • 鼻づまりがひどい

4-3-3.荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)

  • 粘り気のある濃い鼻水
  • 黄色、緑色の着色した鼻水
  • 鼻がつまって鼻水が出ない
  • 頬(ほお)から前頭部にかけて痛みがある

4-3-4.辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)

  • 鼻が乾燥して鼻づまりがひどい
  • 頭痛・鼻の痛みがある
  • 粘り気のある濃い鼻水
  • においが分からない
  • 黄色、緑色の着色した膿性(のうせい)の鼻水

5.漢方薬の相談・購入方法

自分にぴったり合った漢方薬を選ぶ方法とポイントを説明します。

5-1.どこに相談すべき?

すでに、薬を服用している方は主治医に相談するのもアリでしょう。しかし、必ずしも漢方の知識に富んでいるわけではありません。漢方の効果を得るためには、症状と体質に適した種類を選ぶ必要があります。そのため、漢方の知識に富んだ漢方薬局に相談してください。できるだけ、自分に起きている症状と体質を詳しく伝えれば、ぴったりな漢方薬を選んでくれるでしょう。

5-2.漢方薬局の選び方

漢方薬局の中には、適当に話を聞いて合っていない漢方薬を高額で売るところがあります。悪質な漢方薬局に引っかからないためにも、以下のポイントに注目して相談先を選んでください。

  • 漢方処方の実績があり、知識が豊富
  • 丁寧な対応で話を聞いてくれる
  • 漢方の服用方法や薬との併用など、的確なアドバイスをしてくれる
  • 無料相談・無料見積もりを受けつけている
  • 口コミ・評判がいい

漢方相談薬局の「十字屋平蔵薬局」では、無料相談を受けつけています。どのような悩みでも的確な処方と養生指導で一緒に解決策を導き出せるはずです。ぜひ1度ご相談ください。

5-3.料金はいくらぐらいか?

「漢方薬は高い」と思われがちですが、組み合わせる生薬や飲み方によって異なります。一般的に、月2万~3万円が目安でしょう。詳細は、漢方薬局へ相談する際に尋ねて確認してください。

5-4.注意点

費用節約のために、薬局やドラッグストアで販売されている市販の漢方薬を使用する方もいるでしょう。しかし、市販の漢方薬が自分に合っているものか判断できません。体質・症状に合っていない漢方は効かない可能性があります。

6.花粉症に関してよくある質問

花粉症に関してよくある質問を5つピックアップしてみました。

Q.花粉症になりやすいのはどんな人?
A.たんぱく質や脂質の多いものをたくさん摂(と)っているなど、食生活が乱れている人は花粉の症状が起きやすい傾向があります。なぜなら、それらの成分は体内の免疫を刺激しやすいからです。アレルギーの原因となる食品添加物・加工食品・甘いものなどは控えてください。

Q.病院に行くべき症状は?
A.鼻づまり・鼻水・くしゃみがひどい、生活を見直しても症状が緩和されない場合は、1度病院で検査してもらったほうがよいでしょう。また、毎年花粉症になるという方も検査をして、ハッキリと原因を知ることが大切です。

Q.検査の費用はいくらかかるのか?
A.あくまで目安となりますが、ブリックテストの場合は検査項目1つごとに約420円が加算されます。血液検査の場合は、5,000円前後になるでしょう。具体的な費用については、検査を受ける病院で確認してください。

Q.漢方の効果は?
A.体質が異なるように、漢方の効果も人によって差があります。症状がひどい方よりも軽症のほうが、効き目が早く現れる傾向があるのです。だいたい、1か月~3か月の服用で効果を実感するでしょう。ただし、効き目が現れないこともあるため、その際は漢方薬局に相談してください。

Q.花粉予防のポイントが知りたい
A.ストレス・睡眠不足・飲み過ぎなどに気をつけ、規則正しい生活習慣を送ることが大切です。また、外出時はマスクをする・帰宅時は家へ入る前に衣服を払うなど工夫してください。特に、手洗い・うがい・洗顔は念入りに行うとよいでしょう。

まとめ

花粉シーズンに入ると、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの症状が顕著に現れ、つらい日々を送るでしょう。花粉症を緩和するためには、まず、どんな花粉による症状なのか知ることが大切です。花粉にはさまざまな種類があり、飛散時期が地域で異なります。セルフチェックをした上で、自分がどの花粉に悩まされているのか明確にしてください。そして、生活習慣を見直しながら、症状と体質に合った漢方薬で体内のバランスを整えましょう。漢方薬は自然由来の生薬を組み合わせているため、西洋薬よりも副作用が少なめです。きちんと自分に合うものを服用すれば、花粉症緩和の可能性が高まるでしょう。

十字屋平蔵薬局 店主 富居 博典

監修者

富居 博典
十字屋平蔵薬局 店主

所属研究会・勉強会
東洋漢方研究会/伝統漢方研究会緑健会日本中医薬研究会

東京薬科大学卒業後、総合病院・調剤薬局での実務経験を経て、漢方専門薬局『十字屋平蔵薬局』を開業。

漢方薬だけでなく病気や症状・治療薬・医療全般についても精通しており、一人一人の治療経過や薬歴を踏まえた提案・養生指導が好評を得ている。地域情報誌にて健康コラム『平蔵の漢方相談』を連載。15年以上続く長寿コーナーとなっており、長きにわたって地元の人々に親しまれている。


十字屋平蔵薬局