卵管閉塞でお悩みの方! 漢方での体質改善をおすすめする理由

十字屋平蔵薬局 薬剤師 富居博典

記事監修
十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典
免責事項について

可能な限り信頼できる情報をもとに作成しておりますが、あくまでも私見ですのでご了承ください。内容に誤りがあった場合でも、当ブログの閲覧により生じたあらゆる損害・損失に対する責任は一切負いません。体調に異変を感じた際には、当ブログの情報のみで自己判断せず、必ず医療機関を受診してください。

卵管閉塞は、女性特有の病気のひとつです。はっきりした自覚症状がないままに放置し、気がついたときには症状が進んでいることもあります。また、卵管閉塞があると、妊娠率に影響が出るため、子どもを希望する人にとっては特に深刻な悩みと言えるでしょう。しかし、どんな病気なのか・どんな検査や治療を受けるのかよく分からないものです。そこで、今回は、卵管閉塞について詳しく解説します。

  1. 卵管閉塞の基礎知識を学ぼう
  2. 卵管閉塞の原因は何?
  3. 卵管閉塞のセルフチェック
  4. 卵管閉塞の治療について
  5. 卵管閉塞には漢方を試してみよう
  6. 卵管閉塞に関するよくある質問

この記事を読むことで、卵管閉塞に関する正しい知識が身につき、適切な対処ができるようになります。まずは、記事をひとつずつ読み進めてみてください。

1.卵管閉塞の基礎知識を学ぼう

最初に、卵管閉塞の基礎知識として、メカニズムや主な症状などを解説します。不妊症との関係も理解しておきましょう。

1-1.卵管閉塞とは?

卵管閉塞とは、卵管が何らかの理由で詰まってしまっている状態を言います。卵管は、女性の卵巣から出た卵子が子宮に到達するまでの通り道です。閉塞を起こすと卵子が卵管に移動できず、精子と出会うこともありません。

1-2.卵管閉塞が起こるメカニズム

卵管には、通常、卵子が通るための空間があります。しかし、何らかの原因で卵管に腫れやむくみなどの異常が起きると、卵管の空間が狭くなり閉塞を起こすのです。閉塞が長期化すると癒着(ゆちゃく)しやすくなり、治療が困難になるので注意しましょう。

1-3.卵管閉塞の主な症状

卵管閉塞は、自覚症状がないことが多くなります。人によっては、おりものが増えたり下腹部の鈍痛を感じたりすることもあるでしょう。しかし、何も感じないことも多く、長期間放置しがちな点が問題です。また、卵管閉塞になっても通常どおりに生理が来るため気づきにくく、実際に不妊検査などをして初めて卵管閉塞との診断を受けるケースがほとんどとなります。

1-4.卵管閉塞になりやすい人

以下の条件に当てはまる人は、卵管閉塞になりやすいので気をつけてください。

  • 婦人科の手術を受けたことがある(子宮筋腫や子宮内膜症など)
  • クラミジア・カンジダなどの感染症を起こしやすい
  • 体力や免疫力が低下している
  • 性交渉を持つ機会が多い

1-5.卵管閉塞と不妊症との関係について

妊娠するためには、卵子と精子が出会うことが必要です。卵管閉塞になると卵子が卵管内で精子と出会えず、また、子宮に到達できないために不妊の原因となります。卵巣は左右にひとつずつあるため、片方が卵管閉塞を起こしていなければ妊娠も可能です。しかし、子どもを希望する場合は早めに治療を受けて症状を改善し、妊娠確率を上げましょう。

2.卵管閉塞の原因は何?

卵管閉塞が起こる主な原因や、関連する病気・放置するとどうなるかについて詳しく解説します。

2-1.卵管閉塞の主な原因

卵管閉塞の主な原因は、卵管炎です。卵管がクラミジアや雑菌に感染すると、炎症を起こします。すると、卵管内部の通り道が狭くなって閉塞を起こすのです。また、子宮内膜症・虫垂炎・卵管水腫なども、卵管閉塞を起こす原因となります。

2-2.卵管閉塞に関連する病気

卵管閉塞だと思っていたら、卵管ガンだったというケースもあります。また、卵管炎が原因の場合は、感染が広がって腹膜炎などが起こることもあるので注意してください。卵管閉塞に関連する病気のリスクを低くするためにも、早めの通院がカギとなります。

2-3.卵管閉塞を放置するとどうなる?

卵管閉塞は、放置してはいけません。放置すると卵管内の癒着(ゆちゃく)がひどくなり、手術でも治療困難になります。妊娠を希望する場合は、特に深刻な問題です。両方の卵管閉塞を起こしており、長期間放置した場合は、自然妊娠が望めなくなってしまうこともります。卵管閉塞の疑いがあるときは検査を受け、適切な治療を受けましょう。

3.卵管閉塞のセルフチェック

卵管閉塞のセルフチェックについて解説します。どんな自覚症状があるか・痛みはどうかなど詳しく学びましょう

3-1.卵管閉塞の自覚症状

卵管閉塞には、自覚症状が伴わないことが多く、発見が遅れがちなのも事実です。しかし、普段と比べておりものが変化したり下腹部に鈍痛を感じたりしたときは、婦人科で診察を受けましょう。早く治療を受けることができれば、改善も早くできます。

3-2.卵管閉塞のセルフチェックをしてみよう

複数の項目に当てはまるほど、卵管閉塞を発症している可能性が高くなります。

  • 下腹部に鈍痛を感じることがある
  • 最近おりものが増えた・変化した
  • クラミジアなどの感染症の経験がある
  • 不妊で悩んでいる

3-3.卵管閉塞の痛みについて

卵管閉塞は、痛みを感じる人と感じない人に分かれます。痛みがある場合は下腹部に鈍痛を感じますが、ほかの婦人病との区別がつきにくいのも事実です。単なる排卵痛や生理痛だと思って見過ごしがちな人が多いのも理解できます。

4.卵管閉塞の治療について

卵管閉塞の治療に関して、病院に行ったほうがいい症状や検査方法・治療方法を詳しく解説します。

4-1.病院へ行ったほうがいい症状とは

以下のような症状があるときは、速やかに病院に行きましょう。卵管閉塞以外にも、病気が隠れている場合があります。

  • 強い下腹部痛がある(だんだんひどくなる場合を含む)
  • いつもとは異なるおりものがある
  • 下腹部が張る
  • 不正出血がある

4-2.卵管閉塞の検査方法

卵管閉塞の検査は、主に以下のような方法で行います。

  • 通気検査:卵管に空気圧をかけて卵管のとおりを確認する検査
  • 子宮卵管造影検査:膣(ちつ)から子宮内に細いチューブを入れて造影剤を注入して観察する検査
  • 腹腔(ふくくう)鏡検査:腹部に小さな穴を開けて内視鏡を入れ検査する

通気検査だけで確定診断を出しにくい場合、子宮卵管造影検査や腹腔(ふくくう)鏡検査を併用することが多くなります。

4-3.卵管閉塞の治療方法

卵管閉塞の治療法について、主なものを解説します。

4-3-1.通水治療

通水治療とは、卵管閉塞を起こしている部分にカテーテルで生理食塩水を流し、開通を試みる方法です。症状が軽いものは、通水治療だけで卵管閉塞が完治する場合もあります。治療は、複数回行うことが多くなるでしょう。

4-3-2.卵管鏡下術

卵管鏡下術は、治療器具を膣(ちつ)より挿入後、卵管が詰まっている部分で内蔵のバルーンを膨らませて閉塞部を開通する方法です。日帰り手術が可能であり、手術時間は20分程度となり患者の負担が軽く済むことから、主な治療法としている病院も多くなっています。

5.卵管閉塞には漢方を試してみよう

卵管閉塞の悩みには、漢方を試してみることをおすすめします。漢方の考えやおすすめの種類・飲み方の注意点、信頼できる漢方薬局の選び方など詳しく解説しましょう。

5-1.漢方の考え方を理解しよう

漢方では、体の不調を改善するためには不足している要素を補うことが必要だと考えます。西洋医学が病気や不調に対し、投薬や手術で直接的な治療を行う点と大きな違いがあるのです。東洋医学では、適切な漢方を用いて体質改善を行うことで、気になる症状の改善を目指します。なお、西洋薬と比べて漢方薬の効果はおだやかなものであり、効果を実感するまでは数か月程度の服用が前提になると考えてください。

5-2.卵管閉塞の改善におすすめの漢方薬

卵管閉塞の改善におすすめの漢方薬には、主に以下のようなものがあります。

  • 六君子湯(りっくんしとう):主にやせ型で体力がない人の内臓の調子を整える
  • 当帰芍薬甘草湯(とうきしゃくやくかんぞうとう):血液量を増加し血流を改善する
  • 婦宝当帰膠(ふほうとうきこう):血流を改善し体を温めて内臓の調子を整える

実際には、漢方薬局にて症状や体質などから適切なものを処方してもらうことになります。

5-3.漢方薬の処方や飲み方の注意点

漢方薬は、体質や症状のチェックを受けながら、2週間程度ずつ処方を受けることが理想的です。飲み続けて効果があるか・副作用が出ていないかなどを見る必要があるため、定期的に通いましょう。なお、指示を受けたとおりの量とタイミングを守って飲んでください。1回に多く飲んでも効果が倍増するわけではありません。むしろ、重大な副作用につながる恐れがあるので絶対にやめましょう。

5-4.漢方薬の費用や相談窓口について

漢方薬の処方を受けるにも、費用がかかります。卵管閉塞の改善の場合は、1日数百円程度と考えておけばいいでしょう。なお、健康保険適用外となることを承知しておきましょう。漢方薬にかんする悩みや不安は、信頼できる漢方薬局の相談窓口を利用することをおすすめします。なお、当十字屋漢方薬局でも、専用のお問い合わせフォームをご用意し相談をお受けしていますのでお気軽にご利用ください。

6.卵管閉塞に関するよくある質問

最後に、卵管閉塞に関するよくある質問に回答します。悩みをできるだけ早く解消するためにも、それぞれ参考にしてください。

Q.卵管閉塞は再発するのですか?
A.再発の可能性は残ります。卵管内部は狭く、再度感染症などが起きれば卵管閉塞になりやすいのです。そのため、治療を受けた後も定期的にチェックを受けてください。再発した場合でも初期に発見できれば、治療の負担も軽く済みます。

Q.卵管閉塞は遺伝するのでしょうか?
A.卵管閉塞自体は遺伝しません。卵管閉塞の主な原因は、クラミジアなどによる感染症であり、あくまでも個人の問題だからです。しかし、感染症を起こしやすい体質などは遺伝する可能性があります。感染症を起こしやすい体質である自覚がある場合は、注意してください。

Q.卵管閉塞になると妊娠できないのでは?
A.卵管閉塞になっても妊娠は可能です。両方とも卵管閉塞していても、卵巣の状態がよければ体外受精によって妊娠を希望することもできます。しかし、卵管閉塞が悪化すると、卵巣にも影響を及ぼす可能性もあるため、きちんとした治療を受けることが大切です。

Q.病院での治療と漢方薬を併用して構いませんか?
A.まずは、かかりつけ医に相談してください。病院で投薬治療を受けている場合は、薬の種類によって副作用が出る場合があります。また、漢方薬の処方を受けるときにも、現在服用している薬の種類を必ず申告しましょう。無申告で漢方薬の処方を受け、服用することはやめてください。

Q.1年以上漢方薬を飲んでも効果が出ないこともあるのでしょうか?
A.漢方薬は、体質改善によって症状の回復を期待するものです。また、効果の感じ方は人それぞれであり、数か月で実感できることもあれば、1年でも実感できないこともあります。漢方薬の性質を理解しておきましょう。

まとめ

今回は、卵管閉塞について詳しく解説しました。妊娠を希望する場合、卵管閉塞は大きな障害となります。速やかに適切な処置をし、改善していきましょう。なお、卵管閉塞に悩んでいる人には、漢方薬の利用もおすすめです。漢方で調子の悪い部分を改善することで、自然と妊娠しやすい体作りを目指すことができます。我が子を抱く夢をあきらめないためにも、早めに行動に移しましょう。なお、漢方薬は信頼できる漢方薬局に相談して処方しもらうことが基本です。体質や症状に合った漢方薬で、悩みを解消しましょう。

十字屋平蔵薬局 店主 富居 博典

監修者

富居 博典
十字屋平蔵薬局 店主

所属研究会・勉強会
東洋漢方研究会/伝統漢方研究会緑健会日本中医薬研究会

東京薬科大学卒業後、総合病院・調剤薬局での実務経験を経て、漢方専門薬局『十字屋平蔵薬局』を開業。

漢方薬だけでなく病気や症状・治療薬・医療全般についても精通しており、一人一人の治療経過や薬歴を踏まえた提案・養生指導が好評を得ている。地域情報誌にて健康コラム『平蔵の漢方相談』を連載。15年以上続く長寿コーナーとなっており、長きにわたって地元の人々に親しまれている。


十字屋平蔵薬局