風邪は症状や時期に合う漢方薬で治そう! 漢方薬局で処方を受けよう!

十字屋平蔵薬局 薬剤師 富居博典

記事監修
十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典
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風邪は体力が落ちているときにひきやすいものです。免疫力を上げなければ、薬を飲んでもなかなか元気な状態には戻りません。早く治したいと思う反面、病院での治療は対症療法が中心となります。風邪薬は眠気も出やすく、なるべく飲みたくないという方もいるでしょう。風邪の諸症状には、漢方薬で緩和する方法があります。特に、風邪のひきはじめにおすすめです。

「どの漢方が風邪にはいい?」「飲み方のポイントは?」といった風邪と漢方の関連についての疑問、とてもよくわかります。漢方は風邪だけでなく、冷え性や頭痛にも効果があり、風邪をひきにくい体質へと導くものです。風邪がひどくなる前に対処したいという方は、この記事で漢方の取り入れ方を覚えておきましょう。

  1. 風邪の基礎知識
  2. 西洋医学における風邪の考え方や治療方法
  3. 風邪と漢方について
  4. 風邪に効果がある漢方薬について
  5. 風邪に用いられる漢方薬の購入方法・飲み方
  6. 風邪や漢方でよくある質問

風邪は初期で治すことが大事です。漢方にもさまざまな種類があり、初期症状に効くものや鼻・喉・発熱などに効くものとわかれています。風邪に負けない体にしたいという方にも、日ごろの体調管理にも役立つ漢方を知っていただき、健康管理に生かしてください。

1. 風邪の基礎知識

風邪とはどのような病気なのか、症状や種類など基礎知識からご紹介します。

1-1.風邪とは?

風邪は、鼻水・鼻づまり・喉の痛み・発熱・頭痛・だるさなどが起こります。まれに、胃腸の風邪と呼ばれる種類もあり、腹痛・下痢・吐き気をもよおす場合もあるでしょう。
風邪にも種類があり、鼻風邪・喉風邪・発熱を伴うものがあります。風邪の中でも重度となるのが、インフルエンザなどウイルスによる流行(りゅうこう)の風邪です。普通の風邪より高い熱が続き、解熱剤でもなかなか下がりません。

1-2.風邪の主な症状

鼻水・喉の痛み・咳(せき)などの局所症状が多く、発熱が伴う場合はだるさや筋肉痛など全身症状に発展していきます。頭痛や寒さを感じることが多いのは、インフルエンザなど高熱が続く場合や熱が上がる直前です。初期症状はどちらも共通しています。

1-3.風邪の主な原因

風邪の主な原因は、ウイルスの感染です。ウイルスにもさまざまな種類があり、インフルエンザならインフルエンザウイルスが原因となっています。一般的な風邪症候群では、アデノウイルス・RSウイルス・コロナウイルス・ライノウイルスなどが代表的です。

2.西洋医学における風邪の考え方や治療方法

病院での治療は、対症療法が軸となります。西洋医学での風邪治療の考え方について覚えておきましょう。

2-1.西洋医学での一般的な風邪の考え方

風邪をひいて悪い部分がわかったら、病名がはっきりとしてから治療するのが、西洋医学の考え方です。病名に対する薬を処方するというもので、どの人でも同じ病名なら共通した薬が処方されます。

2-2.西洋医学での風邪の主な治療法

鼻水・鼻づまり・咳(せき)といった症状には、症状を抑える薬が処方されます。発熱時は解熱剤を使用するのが一般的な治療法です。喉の痛みには消炎鎮痛剤や抗生物質などが使われます。しかし、ウイルスが主な原因である風邪には、抗生物質は作用しません。とはいえ、風邪で弱った体にほかの細菌が感染しないように、予防策として抗生物質が処方されることがあります。

3.風邪と漢方について

風邪は体の免疫機能低下によってもひくものです。ウイルスなどの外的要因に打ち勝つことができず、体調を崩してしまいます。風邪の原因となる免疫力や体質などに注目した、漢方を使った治療もおすすめです。

3-1.漢方における風邪の考え方

疲労・ストレス・睡眠不足・不摂生などが続くと、体の免疫機能は次第に衰えていきます。もともと備えているウイルスや細菌への防御反応まで低下してしまい、風邪をひくというのが漢方の考え方です。漢方は虚弱体質などを改善し、病気にアプローチするのではなく、体調コントロールして風邪を治す治療となります。

3-2.風邪の治療で漢方が向いている人とは?

漢方は、すべての人におすすめの薬です。風邪が長びいて治りにくくなっている人は、薬の長期服用による副作用や悪影響を懸念します。そのため、漢方に切り替えるという例もあるのです。風邪そのものを治す効果と、体調を整えて頭痛・冷え性・蕁麻疹(じんましん)などの悩みも解消されるでしょう。

3-3.風邪と漢方の関係で注意すべきこと

風邪の諸症状が出はじめたら、まず原因を探るようにしてください。風邪と思い込み、違う原因で体調不良を起こしている場合があります。病院ではウイルス検査なども行ってもらえるため、気になる症状があった場合は受診しましょう。

4.風邪に効果がある漢方薬について

風邪の症状別に効果がある漢方薬をご紹介します。

4-1.風邪に効く漢方薬とは?

鼻水を止める・咳(せき)を抑える・初期症状に最適といった種類があります。漢方薬の種類別の特徴・効果について、服用開始前に知っておきましょう。

4-1-1.風邪のひきはじめ・初期症状

風邪のひきはじめには、葛根湯(かっこんとう)や桂枝湯(けいしとう)が適切です。違いは、葛根湯(かっこんとう)の場合は体力中等度の人向き、桂枝湯(けいしとう)の場合は虚弱体質向きの漢方薬であることでしょう。

4-1-2.風邪をひいてから3日経過した中期症状

風邪をひいてから数日経過した場合、柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)が適切です。頭痛や寒さにも効果があり、下痢や吐き気を併発する胃腸炎の治療でも使われています。

4-1-3.風邪が長びいている後期症状

1週間近く経過しても改善しない場合、小柴胡湯(しょうさいことう)や補中益気湯(ほちゅうえっきとう)などが使われます。体力の衰えを補い、だるさや吐き気にも効果を発揮する漢方薬です。

4-1-4.鼻風邪に効く漢方薬

水っぽい鼻水の症状には、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)が効果的です。咳(せき)止め効果もあります。虚弱体質から体力中等度まで幅広く対応できる漢方です。

4-1-5.喉風邪に効く漢方薬

喉の痛みや腫れには、麦門冬湯(ばくもんどうとう)・甘草湯(かんぞうとう)がおすすめです。頭痛や咳(せき)止め作用もあります。喉の腫れを鎮め、痛みを抑える漢方です。

4-1-6.発熱を伴う風邪に効く漢方薬

発熱に伴う全身のだるさや筋肉痛にも効果があるのが、麻黄湯(まおうとう)です。インフルエンザの場合にも処方されることがあります。発汗を促し、解熱する作用がある漢方です。

4-2.風邪で漢方を使用するときの注意点

風邪で漢方を服用する際は、時期に合わせた選び方が大切です。自分では判断しにくい場合もあるため、漢方薬局などに相談するといいでしょう。タイミングが違う漢方を服用しても、十分な効果を得られません。

4-3.ドラッグストアなどで市販されている漢方薬について

前項4-1でご紹介した漢方と同じ名称で販売されているものがあります。しかし、漢方を選ぶときは、体質や体調をよく見極め、虚証や実証といった漢方の基準に照らし合わせることが大切です。従って、むやみに服用せず、まずはかかりつけ医や漢方薬局へ相談をしましょう。

4-4.子ども・高齢者・妊婦が風邪で漢方を服用する場合

子どもや高齢者も、風邪の治療で漢方を服用することができます。高齢者で持病がある場合、ほかの薬との相性は必ず見てもらいましょう。中には相互作用で体調不良が起こる薬もあります。
妊婦は、薬そのものの服用に注意が必要です。妊娠中でも服用できる漢方を処方してもらい、妊娠時期に合わせた適切な選び方が求められます。

5.風邪に用いられる漢方薬の購入方法・飲み方

漢方薬を服用するにあたり、覚えておきたいメリットやデメリット、処方してもらうところなどをご紹介します。

5-1.漢方薬の特徴

漢方薬は、病院の薬より作用が優しく、副作用の心配が少ないため、長期服用も可能です。複数の生薬を混合している薬で、体質改善や原因となる病気の改善など、たくさんの効果を同時に得られるのもメリットでしょう。
デメリットは、西洋薬より長く服用することが必要となります。作用が穏やかであるため、すぐに効果が現れる薬ではありません。

5-2.漢方薬局について

漢方薬局はドラッグストアとは違い、漢方薬の知識に長(た)けた専門の薬剤師がいます。漢方にかんする相談ができ、自分の体に合う漢方薬を処方してもらうことができる場所です。市販薬は自分で漢方薬の名前を見て選ぶ以外に方法はありません。しかし、漢方薬局では、カウンセリングで体質や症状などを十分に把握してから処方となります。

5-3.漢方薬選びにおける注意点

漢方薬は、今の体調などを考慮して選ぶことが重要で、飲み方などもコツを知っておくだけで効果が大きく変わります。

5-3-1.漢方薬選びのポイント

漢方薬を処方してもらうときは、体調・体質・普段の生活スタイルなどを伝え、体質チェックを受けてください。体質は一人ひとり異なるため、把握してから症状に見合う漢方薬を選んでもらうことが大切です。

5-3-2.漢方薬の服用期間は?

漢方薬は体内にゆっくり取り込まれて作用する特徴があるため、1〜6か月の服用が求められます。風邪での治療は、3〜7日程度の処方となる場合がほとんどです。回復具合を見て、再度処方する形となります。

5-3-3.漢方薬にも使用期限がある?

漢方薬の薬効をきちんと得るためにも、使用期限があることを覚えておきましょう。保存剤が添付されているものは、5年が使用期限とされています。使用期限が経過した漢方薬は、服用した場合に健康被害が起こる可能性もあるでしょう。むやみに服用せず、漢方薬局へ持ち込んで相談してください。

5-4.風邪にかんする漢方薬の価格

漢方薬を処方している十字屋平蔵薬局では、1日分500円前後の費用がかかります。税抜き価格です。風邪の場合、3〜7日の服用が必要となるため、1,500〜3,500円となります。予算が決まっている方は、気軽にご相談ください。

5-5.漢方薬局の相談窓口について

十字屋平蔵薬局では、無料相談をメールまたは電話にてお受けしています。漢方薬について、体の悩みなど一人ひとりに丁寧な対応をしており、安心して相談いただけるでしょう。メールでの回答は、24時間以内に行っています。

6.風邪や漢方でよくある質問

風邪を早く治したい、風邪をひきにくくしたいという方には、漢方を使った体質改善がおすすめです。気になることは質問集を参考にしてください。

Q.漢方薬は風邪のひきはじめに飲むべきか?
A.症状が軽いうちに飲みはじめる方が、風邪をこじらせずに済みます。体調に異変があったら、なるべく早めに相談しましょう。

Q.漢方の服用と同時に日常生活で注意することは?
A.体をゆっくり休め、睡眠を十分に取ってください。体力の回復とともに、免疫力も上がって風邪の治りが早くなります。漢方の服用と同時に、休息も意識しましょう。

Q.漢方薬の処方には健康保険が適用される?
A.漢方薬局での処方は、健康保険適用外です。予算に応じて、処方内容を考慮します。気軽にご相談ください。

Q.漢方薬が飲みにくい場合はどうすればいい?
A.漢方薬は、体質に合えばおいしいと感じる方もいます。しかし、飲みにくいと思う場合は、オブラートに包むなど工夫して服用して構いません。なるべく、白湯(さゆ)か水での服用をおすすめします。

Q.漢方薬局へ行く際に準備しておくことは?
A.体調の変化が重要となりますので、症状の経緯などをお聞かせください。発熱がある場合は、体温表などがあると発症時期などがわかり、処方時の参考になります。

まとめ

免疫力や体力の低下により、ウイルスや細菌といった外的要因に負けてしまうために、風邪をひいてしまいます。病院では対症療法が中心となり、診断が確定する前は薬が出ない場合もあるでしょう。漢方薬は、一人ひとりの体質や体調を考慮し、風邪をひきにくい体にする目的を備えたものです。もともとの免疫力を高め、体調を整えてくれます。風邪はひきはじめが肝心です。なるべく早めに服用を開始し、長びかないよう注意してください。漢方薬は市販でも購入できます。しかし、体に合うものを選ぶことが大切で、漢方薬局など知識が豊富なところで処方を受けるのが望ましいでしょう。自己判断で購入せず、体質チェックを受けてください。漢方薬局の無料相談を利用することにより、不安な点も解消できます。メールでの無料相談は24時間いつでも利用できるため、気軽に相談してみてください。

十字屋平蔵薬局 店主 富居 博典

監修者

富居 博典
十字屋平蔵薬局 店主

所属研究会・勉強会
東洋漢方研究会/伝統漢方研究会緑健会日本中医薬研究会

東京薬科大学卒業後、総合病院・調剤薬局での実務経験を経て、漢方専門薬局『十字屋平蔵薬局』を開業。

漢方薬だけでなく病気や症状・治療薬・医療全般についても精通しており、一人一人の治療経過や薬歴を踏まえた提案・養生指導が好評を得ている。地域情報誌にて健康コラム『平蔵の漢方相談』を連載。15年以上続く長寿コーナーとなっており、長きにわたって地元の人々に親しまれている。


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