咳喘息には漢方薬が効く! 症状が悪化する前に飲むべきなのはどれ?

十字屋平蔵薬局 薬剤師 富居博典

記事監修
十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典
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・風邪は治ったのに咳だけが続く
・もう何週間も咳が止まらなくて困っている
・タバコを吸うわけでもないのに咳が出る
このような症状は「咳喘息」かもしれません。
咳喘息は正式な喘息ではないものの、喘息の前段階の症状と言われています。
放置しておくと喘息に移行する可能性が高いので、早めに医療機関を受診する必要があるでしょう。
治療すれば一度は症状が改善されますが、再発しやすいのが咳喘息の特徴です。
「何度も通院したくない…」という人は、一度漢方薬について調べてみてはいかがでしょうか?
今回は、咳喘息に効果的な漢方薬についてご紹介したいと思います。

目次

  1. 咳喘息の症状について
  2. 咳喘息の原因とは
  3. 咳喘息に効果的な漢方薬
  4. 自分に合った漢方薬の選び方
  5. 漢方薬局に相談するのがおすすめ

1.咳喘息の症状について

まずは咳喘息の症状について知っていきましょう。
喘息の場合、ゼイゼイ・ヒューヒューという喘鳴をともなう咳が出ますが、咳喘息にはこれがないのが特徴です。
喘鳴がともなわない咳が長く続くことになるため、咳喘息の診断は非常に難しいと言われています。
咳喘息にかかると1か月以上、長い人だと1年以上も空咳が続きますが、呼吸困難や発熱、痰がからむことはほとんどないのですが、のどのイガイガ感をともなうことはあるようです。
例えば夜中から朝方にかけて咳がひどくなったり、寒暖の差やタバコの煙が原因で咳が出やすくなります。
長く話をすると異常にのどが渇いたり、声が枯れたりするのも咳喘息の症状のひとつとなっています。
医療機関では気管支拡張薬を処方しますが、これが効くことによって「咳喘息である」と診断するしかありません。

  • 喘鳴を伴わない咳が8週間以上続く
  • 8週間以内に風邪を引いていない
  • 少しの刺激にすぐ気道が反応する
  • 肺炎などの異常が見られない

このような場合は咳喘息を疑い、すぐに専門機関を受診するようにしましょう。

2.咳喘息の原因とは

咳喘息はさまざまな刺激に対して気道が狭くなり、炎症や咳の発作が起こる病気です。
残念ながら原因は解明されていませんが、症状を悪化させる要因はいくつか考えられています。
例えば中国の大気汚染や黄砂、タバコの煙を吸い込むことで咳喘息が出やすくなったり、風邪を引いたあとに呼吸器官に粘着している異物を取り除こうとする体の反応によって咳喘息にかかる人も多いようです。
また、ストレスや運動、飲酒、室内外の温度差、ハウスダストが原因になっている場合もありますので、自分の咳喘息を引き起こした原因として思い当たるものがないか考えてみてください。
「咳喘息かもしれない」と思ったら、医療機関で治療を受けるとともに、自分でもできる方法で症状を改善していきましょう。
適度な運動をしてストレスを解消したり、咳喘息の原因となる風邪を引かないように免疫力を高める努力をしてください。
また、禁酒は咳喘息の予防に効果的です。
アルコールを飲むと体内でアセトアルデヒドと呼ばれる物質が作り出されるのですが、この物質には気道を収縮させる作用があります。
気道が収縮すると咳が出やすくなるので、アルコールを控えて健康な体作りに励みましょう。

3.咳喘息に効果的な漢方薬

最近は咳喘息の治療のために、気管支拡張薬のような西洋薬と同時に漢方薬を処方する病院が増えてきているようです。
咳喘息に効果的な漢方薬にはどのようなものがあるのでしょうか。

小青竜湯(しょうせいりゅうとう)

「小青竜湯」には「麻黄(まおう)」をはじめとする8種類の生薬が配合されており、咳喘息や気管支喘息、アレルギー性鼻炎によく効く漢方薬です。
麻黄の発汗作用によって咳症状を抑え、痛みを和らげる「芍薬(しゃくやく)」、痰や咳を鎮める「半夏(はんげ)」「五味子(ごみし)」「細辛(さいしん)」が組み合わさることで効果を発揮します。
小青竜湯は虚弱体質の人に適した漢方薬なので、当てはまる場合はぜひ試してみてください。

五虎湯(ごことう)

「五虎湯」には麻黄のほか、去痰作用のある「杏仁(きょうにん)」、熱や腫れを鎮める「石膏(せっこう)」、緩和作用のある「甘草(かんぞう)」などの生薬が配合されています。
気管支を広げて痰を出しやすくするため、呼吸が楽になるという効果が期待できます。
ひどい咳が長引くときに効果を発揮しますので、咳喘息が疑われる場合は試してみるとよいでしょう。

参蘇飲(じんそいん)

「参蘇飲」には胃腸の働きをよくするとともに、咳などの風邪の症状を和らげる効果があります。
普段から胃腸の弱い人で、咳がいつまでも治まらない場合はぜひ飲んでみてください。
参蘇飲にはさまざまな風邪の症状を治す生薬が複数配合されているので、インフルエンザや胃腸炎、慢性胃炎にも効果的です。

4.自分に合った漢方の選び方

漢方薬が普及してきたとは言え、まだまだ「漢方のことをよく知らない」という人は少なくありません。
安心して服用するためにも、自分に合った漢方の選び方を知っておきましょう。

自分の症状や体質を理解する

漢方薬は種類がたくさんあり、中には同じような作用の漢方薬も複数存在しています。
「名前を聞いたことがあるから」という理由だけで漢方薬を選ぼうとせず、自分が今悩んでいる症状と体質をよく考えた上で、最も合うものを選ぶようにしてください。
今の自分に不足しているものは何なのか、逆に足りているものは何なのかを知り、バランスよく足りないものを補える漢方薬を選ぶことが大切です。

入手方法を考える

現在、日本で漢方薬を入手する手段は限られています。
どの方法で入手すれば自分に最も合った漢方薬を見つけられるのか、よく考えてみてください。
まず、ドラックストアやスーパーの薬局でも漢方薬は販売されています。
医師の処方箋が必要ないので手軽に手に入れられますが、自分自身で自分に合った漢方薬を選ばなければなりません。
パッケージにどのような症状のときに飲むべきなのか記載されていますので、しっかりチェックしましょう。
次に漢方外来のある病院で入手するという方法です。
保険が適用される場合と適用されない場合がありますので、確認することを忘れないでください。
ただし処方箋をもらうためには、通院して診察を受ける必要があります。
また、漢方外来のない病院でも漢方薬を処方してくれる場合がありますが、専門の知識を持っていない可能性があるのであまりおすすめできません。

5.漢方薬局に相談するのがおすすめ

漢方薬局では、ドラッグストアやスーパーの薬局では入手できないような漢方薬も置いています。
市販薬のみを置いている漢方薬局もあれば、いくつかの生薬を組み合わせて煎じて漢方薬を作っている漢方薬局もあるようです。
相談コーナーには漢方の知識を持った薬剤師がいますので、自分に合った漢方薬選びのお手伝いをしてもらうとよいでしょう。
最近は女性専用サロンやレストランが併設している漢方薬局も増えてきており、以前より足を運びやすくなっています。
自分の家の近くに漢方薬局がないかぜひ探してみてください。
あなたの咳喘息を治してくれる漢方薬が見つかるかもしれませんよ。

まとめ

咳喘息に効果のある漢方薬についてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。

  • 咳喘息の症状について
  • 咳喘息の原因とは
  • 咳喘息に効果的な漢方薬
  • 自分に合った漢方薬の選び方
  • 漢方薬局に相談するのがおすすめ

咳喘息の症状と原因を知り、効果的な漢方薬を手に入れるためにはどうしたらよいのか考えてみてください。


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