確定申告の時期到来! 漢方薬って医療費控除の対象になるの?

十字屋平蔵薬局 薬剤師 富居博典

記事監修
十字屋平蔵薬局 店長・薬剤師 富居博典
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病気の症状軽減や体質改善を目的として漢方薬を導入する方が増えています。
漢方薬は自然な効果で強い副作用もなく、初心者でも導入しやすい点が人気です。
お茶やハーブのような飲料・食料品に近いイメージを抱く人も少なくないですが「漢方薬は『薬』というからには、医療費控除の対象になっているのでは?」と考えたことはないでしょうか?
今回は、漢方薬の医療控除適用についてお話しします。

そもそも医療費控除とは?

1カ月ごとや都度払いで支払ってきた各種税金類などについて、1年間を通して改めて計算した結果、端数の蓄積などで支払いすぎていた金額が戻る制度が確定申告です。
この確定申告のときに戻される金額のうち、医療費に関する部分を医療費控除と呼びます。
確定申告の戻り金のほとんどは払いすぎた税金の差額ですが、医療費控除は「あらかじめ1年間に支払う1世帯分の医療費の上限が定められており、それを超えていた場合に差額を戻す」という制度です。

漢方薬は医療費控除の対象?

「漢方薬が医療費控除の対象になるかどうか?」という疑問の解答は、漢方薬が医療費、つまり、必要な治療として認められるかどうかにかかっていると言って良いでしょう。
漢方薬には、いくつかの活用法があります。
病気やケガの改善を目的として治療に漢方薬を取り入れるケースと、予防や健康を目的として普段の生活に取り入れるケースです。
前者は医療費として認められやすいですが、後者の場合でも、もともと健康で普段の生活に不便を感じない方が健康を維持する目的とは違い、通常の生活がままならないほどの虚弱体質や体の異常を抱えている場合には、「健康が目的」であっても医療費の一環と考えられる可能性もあります。

漢方薬が医療費控除に適用されるケース

確実に漢方薬が医療費控除の対象となるのは、医師の指示で漢方薬を導入した場合です。
ただし、医師の指示がなければ漢方薬は医療費として認められないかというとそうではありません。
自分の判断で治療を目的とした漢方薬を購入しても適用される場合がある点は、医者の処方箋なく市販の薬品を購入して服用しても医療費控除の対象となるケースと同様です。
上記項目「漢方薬は医療費控除の対象?」でお話しした漢方薬の使い道のうち「治療を目的とした導入」ならば、医師の指示の有無に関わらず医療費控除に適用されると考えて良いでしょう。

漢方薬が医療費控除に適用されないケース

上記項目「漢方薬は医療費控除の対象?」でも触れましたが、漢方薬の使い道には治療目的の他に、予防や健康を目的にしたケースもあります。
この場合、漢方薬の代金は医療費とは認められません。
薬局で購入するものの中には、医薬品ではない健康食品もあります。
漢方薬に限らず、このような健康食品類の代金は医療費とは認められません。
また、確定申告の手続き上、レシート・領収書が必ず必要となります。
そのため、もし漢方薬を購入した時のレシートを捨てたり紛失してしまっていた場合には、やはり医療費控除に適用させることはできません。

医療費控除の手続きは5年以内

漢方薬の購入代金などを医療費控除に適用して戻り金を得るための手続きは、レシートが発行された年から5年以内にしなければいけません。
逆に言えば、医療費控除は5年分までさかのぼって申告できるということです。
レシートを捨てずにため込んでしまっていた方などは、その中に医療費として認められる性質の漢方薬のレシートがないか探してみると良いかもしれませんね。

おわりに

いかがでしたか?
今回は漢方薬の医療費控除適用についてお話ししました。
漢方薬は高価なものが多いので、継続して飲み続けると金銭的な負担も大きくなります。
医療費控除の制度を上手に利用して、少しでも負担を軽減しましょう。


十字屋平蔵薬局